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自覚者が責任者

2020年02月07日
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少子高齢化に悩むこの国をこれからどう変えていくのか?
国や自治体が取り組むステージもあるものの、地域や個人レベルで
努力できるステージもあるのではないでしょうか。

今回の記事では、個人で社会の課題を取り組むにはどのような考え方が
必要なのか?

皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

 

考えさせられた言葉

 

今、2016年に起きた知的障害者施設での事件の裁判が始まっています。
とても残念なことが起きてしまいました。

そんな時に、知的障害者の子供たちの為に人生を捧げたとても立派な方の
話を聞きました。

とても良い話でした。

その方のお名前は糸賀 一雄先生(1914 -1968)

先生は、日本の社会福祉の実践家です。
知的障害のある子どもたちの福祉と教育に取り組まれました。
それも戦後というとても困難な時期にです。

日本の障害者福祉を切り開いた第一人者として知られる先生は、
「社会福祉の父」とも呼ばれています。

その活動と思想をご自身が語ったものとして『この子らを世の光に』と
いう言葉があります。

「この子らに世の光を」ではなく、自ら光り輝く存在であり、
そのことを支えていくという意味で「この子らを世の光に」という
言葉を遺されました。

「この子らに光〝〟、ではなく、この子らを光〝〟、と

〟と〝〟、

助詞を入れ替えて実践されたところに大きな意味があると思いました。

そこからは、どんな境遇にある人間でも必ず社会の役に立てるという
強い想いを感じることができたのです。

 

画像素材:フォトサリュ


とても重たい言葉

 

糸賀先生のお話しをお聞きしたのは今回初めてでした。

筆者の心に突き刺さったのは、上記に書いた糸賀先生の言葉ではなく
別の言葉でした。

その言葉は、

自覚者が責任者になる

という言葉(思想)です。

「自覚者は責任者である」という言葉にはどんな意味があるのでしょうか。

要するに、気がついた者が社会を変える責任者となるという
思想なのだそうです。

気が付いた人が責任者となって活動し、社会をより良い方向に変えていく。

会社で偉くなくても、
地域で名士ではなくても、
社会的な立場というものが無くても、

この社会の課題や矛盾に気が付いた人が自ら社会を変える活動をしていく。

地域には、僅かながら地域の課題の重要性に気がついた人々がおられます。

筆者は、地域の為にボランティアでも必死になって活動しておられる方々を多く見てきました。

こういう活動が点ではなく線になり、そして塊になれば、
そしてネットワークができれば、社会を変えていくことは不可能では
ないと感じています。

このことこそが、地域で、そして個で取り組むステージなのでは
ないでしょうか。

個が中心になって、地域を事業者も含めてネットワーク化する。

このネットワーク化、これからの時代にはとても大事なことだと
感じました。

地域で人の輪が広がることを願うばかりです。

 

勝ち組の同質化と負け組の非戦力化

 

でも、この国の社会では常に立場が優先されてきました。

大昔は、お殿様の子供は次のお殿様。
今でも大企業は名前だけで信用されますが、立派な志を持っていても
小さな会社では相手にもされません。

この国では何をするにも立場が重要なのです。

立場意外にも組織の同質性という課題もあります。

下図のようにどんな組織も段階的組織構造であるヒエラルキーの形を
とっています。

企業だけでなく、社会のシステムそのものがこの形をとっています。

この段階的組織構造は様々な問題点が指摘されていますが、
筆者が一番問題だと思うのは同質化です。

下図の三角形の中は、組織に選ばれたそれなりの立場(役職)を
持った勝ち組と呼ばれる人たちで構成されています。

勝ち組は、勝ち組であり続けるために「同質化」しなければならなく
なります。

そう生き残る為に必然的に同質化するのです。

そしてこの組織からはじき出された人たちは負け組となるわけです。
同質化できない人たちが負け組へと追いやられます。

この負け組はレッテルを張られ、残念なことに組織の中では
活かされることはありません。

 

 

このヒエラルキーの図、普通はこんなに綺麗な三角形にはなりません。もう少し現実に近い形で表すと下図のようになるのではないでしょうか。

 

こう見ると、組織が大きくなればなるほど、勝ち組より負け組の面積が大きくなることがわかります。

同質化していない(同質化できなかった)人が多くなるのです。

このような組織は、高齢化すればするほど深刻な事態を招きます。

もう一つ問題があります。

その問題は、組織の頂点近くにいる人たちの中に潜んでいます。
赤い波線で囲んだエリートと称される方々は本当に優秀なのでしょうか?

立派な方も多いのでしょうが、組織の中で処世術がうまい人が、
イノベーションを起こせるという保証はありません。

加えて同質化した組織環境の中では、イノベーションは非常に
起こしにくい状況であることは事実だと思います。

 

自覚者が社会を変えていける仕組みづくり

 

組織にとってヒエラルキーは必要なのかもしれません。

でも、少子高齢化や人口減少といった問題だけでなく、貧困や格差の拡大等多くの社会問題に直面するこの国では、新しい組織(社会)の形が
必要なのかもしれません。

組織にいる人すべてが活かされる仕組みがあれば、「自覚者」がどんどん増えていくでしょう。

気付いた人が社会や組織を変えていける仕組みの構築が今必要なのです。

勝ち組とか負け組ではなく、だれでもが社会や組織を変えていける。

それが本当の多様性ではないかとも思います。

地域や個人でも変える活動ができる。

新しい「公」の時代が待ち望まれているのかもしれません。

前述したとおり、地域には僅かながら地域の課題の重要性に気付いた方が
おられます。

その活動は大きくはなくても、懸命に地域の為に頑張っておられます。

そんな方々を支援する仕組みを国や自治体がもっと推進すべきではないかと強く感じました。

 

今回の記事も最後まで読んでくださり、感謝申し上げます。