子供たちの未来を考える
筆者の家の前には大きな公園があります。
丘陵地を切り開いた団地の中なので、2階にある筆者の部屋からは広い
公園を一望することができます。
久しぶりに家に戻った筆者を迎えてくれたのは、元気な子供たちの歓声
でした。
部屋から公園を見ると、たくさんの子供たちが遊んでいました。
街びらきから40年近く経った関係で、子供たちの数のピークは筆者の
子供たちの世代でした。
それ以降は、急速に子供たちの数は減少し、街の中にある小学校には、
丘陵地の下にある旧市街地の小学校との合併話まで持ち上がっていま
した。
筆者の家の2階の部屋から公園の一部を望む
変わり果てた公園の姿
この10年と少しの間、首都圏での単身赴任生活をしている間に、家の
前の公園の姿は一変してしまいました。
筆者の子供たちが東京の大学へと進学して、この街から出ていく頃から
この公園で遊ぶ子供たちの姿は激減していきました。
公園の中央には野球ができる大きなグランドがあるのですが、あっとい
う間に雑草が生え始めました。
子供たちが遊ばないと雑草が生えるんだとわかりました。
週に1度、高齢者の皆さんがゲートボールを始めたことと、休日に市内
の男子ソフトボールチームによる試合が行われるようになった関係でか
ろうじてグランドは良好な形で維持され続けているようです。
画像素材:Jim Mayes
また子供たちが戻ってきた
そんな公園に、3月の一斉休校あたりから子供たちが戻ってきました。
先日、自分の部屋から公園を見てビックリしました。
小中学校生が中心ですが、200人は軽く超えるくらいの子供たちが元
気よく走り回っていました。
こんなに子供がいたんだ・・(驚)
学校にも行けず、どこかに遊びにも行けない子供たちが公園に戻ってき
たのです。
殆どの子供たちが、たくさんの友達と仲良く遊んでいます。
やっぱり、学校は大事な存在なのだと感じました。
いつ学校は再開できるのか?
授業の遅れは取り戻せるのか?
新型コロナウイルスの暗い影が、子供たちにも忍び寄っていることを考
えると、少し心配になります。
でも、子供たちの将来を真剣に考えると、もっと深刻な問題があるので
はないかと不安が膨らんでしまいました。
この新型コロナウイルス禍を機会に、子供たちの未来を考えて様々なこ
とをもう一度検討すべきではないかと感じたのです。
子供たちの世代に先送りするのか?
その課題の殆どが、今回のコロナウイルス禍によって顕在化する可能性
があります。
経済が立ち直るまでにどれだけに時間を要するのかにもよりますが、
様々な財政出動の結果、更に財政がひっ迫する恐れもあるのです。
そのツケは必ず国民のところに帰ってきます。
いや、未来にそのツケは先送りされることになるのです。
政府は、この急場を凌ぐために国民一人あたりに10万円を給付するこ
とを決めました。
このお金で困窮する状態は一旦凌げるかもしれません。
でも、この状態が長引けば、また財政出動を余儀なくされます。
このお金は、将来返さなければならない借金になるのです。
そう、子供たちの世代に残される借金が増えるのです。
画像素材:Jim Mayes
借金だけではありません。
昨年10月に消費税率が上がりました。
消費税ばかりに目がいってしまいがちですが、実は社会保険料も大幅に
上がっているのです。
健康保険料や厚生年金の保険料は、この10年間だけ見てもかなりの
上昇率です。
サラリーマンの場合、保険料は給与天引きである為に殆ど自覚がないか
もしれません。
筆者のところの次男坊も今年から社会人。
始めて給与をもらって社会保険料に高さに驚くかもしれません。
社会保険料は、今後も高齢化が進展していくために、上り続けます。
このように、子供たちの将来を考えれば考えるほど厳しい材料ばかりが
出てきます。
この状態を今まで同様に放置し続けるのか?
今回の新型コロナウイルス禍の対策を考える時、この国の課題全てを一
度まな板の上に並べてみて、どう対策を打つべきなのかを考える時期に
きていると感じています。
国の借金も増え続けています。
そして高齢化は今後も進展し、2025年問題も間近に迫っています。
今年も自然災害がこの国を襲うかもしれません。
考えれば考えるほどネガティブになってしまいますが、この国難ともい
える状況をどう脱するのか考える時だからこそ、ポジティブに考えるべ
きだと思います。
そんな活動の中から、子供たちの明るい未来を真剣に考えることができ
るコーディネータが生まれるような気がします。
今回の新型コロナウィルスの対策を見て、筆者は思うのです。
個々の分野で優秀な専門家はいるのだけれど、全体を俯瞰してコントロ
ールできるコーディネーターがいないのではないかと。
新型コロナウィルスの影響で、それどころではないかもしれませんが、
この国には今、コーディネーターが必要です。
新型コロナウィルスのような疾病対策ができるコーディネーター。
少子高齢化の課題を医療や介護、福祉を超えて考えることができる
コーディネーターが。
自然災害が起こってからではなく、起こる前から対策を打てる
コーディネーターが。
そう、子供たちの未来の為にも、この国にはコーディネーターが必要な
のです。
今回の記事は、久しぶりにたくさんの子供たちの元気な姿を見て強く感
じたことを記事にしてみました。
国難ともいえる状況の中で、
生きていくだけでも精一杯の状態で、
この国の財産である子供たちの将来を真剣に考えることは、
とても大事なことではないかと感じました。
今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。