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91歳でギネス

2021年07月17日
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筆者が勉強している施設(有料老人ホーム)で、筆者自ら入居者である
高齢者の皆さん向けに講義(お勉強)も実施しています。

 

認知症予防とその進行を遅らせる目的で、脳トレーニングの一環として
実施してきたのですが、始めてからもう4か月、計20回の講義を行っ
てきました。

 

準備してきたパワーポイントのシート(教材)は、合計300ページを
超えました。

 

当初は「高齢大学」という仮名を使っていたのですが、職員の中から
もっとカッコイイ名前がいいのではないかという提言があり、「シニア
カレッジ」という名称に変更しました。

 

意外にも結構好評で、毎回40名程の参加があります。

 

もう90歳を超えた方もいます。

熱心に車椅子で参加される方々も少なくないのです。

 

大きなスクリーンにプロジェクターを使って資料を投影していますが、
視力が落ちてきた方には少し厳しいのかもしれません。

 

それでも皆さん、真剣に講義を聞いています。
(講義は毎回1~1.5時間程度)

 

筆者が勉強した大学の高齢社会研究所の講義内容を参考にしていますの
で、お遊びではなく結構濃い(難しい)内容です。

 

中には、講義内容をしっかりとノートに書き写しておられる方もおられ
て、頭が下がる想いです。

 

皆さん学習意欲が高くて、ビックリさせられるのですが、セカンドステ
ージを超えてサードステージに入っても、皆さん生きる意欲には限界が
ありません。

 

 

91歳で市役所から表彰

 

 

先日の講義で、サードステージでどのように変身するのか、どんな挑戦
をするのかというテーマで話をした際、高齢者の皆さんにご紹介した方
がいます。

 

その方は、91歳になっても現役で会社員を続けている女性です。

 

この度、めでたくGUINNESS認定まで受けたそうです。
(世界最高齢91歳の総務部員として認定)

 

筆者の出身地でもある大阪に住み、大阪で(通勤をして)会社に勤める
この女性のお名前は、玉置泰子さん。

 

間違いなく、91歳だそうです。(驚きです!)

 

ニュースの動画で見させて頂いても、しっかり自立して生活をされてお
り、普通の会社で普通に勤めておられるのです。

 

動画では居住地の市役所から表彰され、照れくさそうにしている玉置さ
んが確認できました。

 

その動画では、下記のように玉置さんが紹介されていました。

 

 

今年3月、大阪の豊中市役所には、拍手に迎えられて少し照れながら歩
く女性がいました。
『世界最高齢の総務部員』としてギネスブックに認定された玉置泰子さ
ん、91歳です。
この日、自身が暮らす豊中市から「市民に元気を与えた」などとして表
彰されました。

 

 

 

玉置さんの住む豊中市は、大阪市の北隣りで市の北部は丘陵地帯です
その丘陵地帯には大阪大学豊中キャンパスが広がっています
玉置さんは市内の職場まで毎日1時間弱かけて通勤をしています
91歳とは思えないほど元気です その秘訣は、働くことです

 

 

 

この玉置さん、91歳にしてとても規則正しい生活をされているそうで
す。

 

ご本人曰く、

 

「あまり規則正しい生活はしていないですが、朝5時半に起床したら
約30分くらいはヨガのストレッチをしています」

「精神的には般若心経を唱えるんです。きょう一日、朝目覚めましたこ
とをありがとうございますと」

 

毎朝健康を維持する為に、しっかりと運動をした後、今日命があること
に感謝をしつつ一日の活動を始める。

 

とても素晴らしいことだと思います。

 

実は筆者も、一日の始まりは感謝から始めています。

 

毎日の日課として、朝 目が覚めると、部屋のカーテンを開けて朝日を浴
びた後、顔を洗ったらまず、机の横にある実弟の遺影の前に立ちます。

 

そして、

 

「おはようございます」

「今日も(社会の役に立てるように)頑張ります」

 

と遺影の前で頭を下げます。

 

心の中では、今日も命があることに感謝しながら・・・

 

筆者の家系は遺伝で心臓疾患を抱えており、父親も実弟も40代前半で
逝ってしまいました。

 

筆者が生まれ育った家族の中では、最後の生き残りになってしまったの
です。

だからこそ、朝一番に今日生きていることに感謝しています。

 

とても玉置さんに共感を覚えてしまいました。

 

 

日本人はもともと農耕民族

 

 

玉置さんの勤務先での仕事ぶりにも驚かされます。

 

専門商社で朝から夕方まで勤務している玉置さん、

91歳にしてパソコンを使いこなし、表計算ソフトも活用しています。

 

商社のトップ(会長)より、年齢が高く、トップから依頼のあるビジネ
ス文章もとても質の高いものだそうです。

 

なおかつ、平日午前9時から午後5時半までフルタイムで勤務しています。

 

定年後、フルタイムで働ける人は急速に少なくなります。

 

パソコンでわからないことがあれば、周りの若い社員に教えてもらいな
がら仕事を進める玉置さんは「社会性」も堅持しています。

 

90歳を超えても、好奇心と積極性、そして社会性を維持していること
は素晴らしいことだと思います。

 

上記の大学の講義でも、「働くことは、健康を維持しながら認知症の予
防にもなる」と伝えてきましたが、まさに玉置さんはそのお手本のよう
な方だと思いました。

 

筆者の目標の一つ、「死ぬその日迄働いて社会に役立つ」のお手本とも
なりそうです。

 

偉くなくても、一人の市民として、労働者として、社会を支える一人と
して頑張ることは、とても尊い行為ではないでしょうか。

 

 

 

大阪大学豊中キャンパスの最寄り駅前に広がるアーケード商店街
商店街は年と共に色褪せてしまいましたが、玉置さんは変身しました
年齢に関係なく、チャレンジすることは大事ですね!

 

 

 

玉置さんを紹介するニュースの中には、玉置さんが働くことによって周
りの社員へとても良い影響を及ぼしていることも理解することができま
した。

 

玉置さんの同僚のコメントを少しご紹介してみたいと思います。

 

「そんなに高齢になってもいろんなことに挑戦している姿を見たら、私
ももっと頑張らないといけないなと勇気づけられますね」

「90歳目指せるかな」
「私は20歳から会社に入ったから、90歳まで働こうと思ったら70年」
「70年ですよ」
(きっと想像もつかないんだろうと思います)

 

若い方々にはまだまだ実感が掴めないかもしれませんが、
若い方々も、社会保障費はうなぎ上り、私たちの世代は年金をもらえる
かどうかもわからないという情報はしっかり持っています。

 

見たくもなく、思い出したくもない情報ですが、玉置さんを毎日見るた
びに無視できなくなってしまいそうです。

 

だからこそ自分が老いた時を考えると、玉置さんのようなお手本がいる
ことはとても大事なことではないでしょうか。

 

死ぬまで働き続けることができれば、「年金いくらもらえるんだろう」
なんて心配する必要もありません。

 

前述のとおり、働くことで体と脳を活性化させて、健康を維持すること
もできるのです。

 

そして、働くことで収入を得ることもできます。

 

日本人はもともと農耕民族。

 

大昔は、みんな死ぬその日まで働いていたんです。

 

以前の記事でも書いたように我々の体の中には「死ぬまで働く」という
遺伝子が刻み込まれています。

 

後は、高齢でも「生きがい」や「遣り甲斐」を持って働ける環境をどの
ように整備していくかだけなのです。

 

年金受給年齢を引き上げるために、企業に雇用延長を強制するだけのや
り方には限界と落胆を感じます。

 

多くの企業は、後ろ向きにしか捉えません。

 

玉置さんのような方を活かしている企業に対して税制優遇や特別優遇を
与えて、高齢社会先進企業を増やしていく必要があるのだと強く感じま
す。

 

そして経営者に対する教育も必要だと思っています。

 

経営者の平均年齢は、2020年にとうとう60歳を超えたそうです。

 

大企業を中心に40代や50代の経営者や役員が増えていくことは良い
事かもしれませんが、どんなに若くてもいつかは歳をとるのです。

 

大金もらって、後は高級な施設で余生をおう歌する。

こんな勝ち逃げを決め込むような人間が本当に良い経営者でしょうか。

 

そして経営者は、抱えている社員も歳をとるのだということを忘れては
いけないと思うのです。

 

経営者にとって、高齢化対策はこれから必須の解決すべき課題となりま
す。

 

SDGsという言葉が浸透し、環境問題への取り組みは必須となりました
が、これからは(社員と社会の)高齢化対策への取り組みも必須となる
でしょう。

 

 

 

これからはSDGsと共に高齢化対策は重要になってくるかもしれません

 

 

あなたにとって会社はパートナーか?

 

 

玉置さんは入社65年目だそうです。

 

25歳から今の会社で働き始め、55歳で定年退職した後は嘱託社員と
して働き続けています。

 

ご本人の働く意欲も凄いのですが、会社側(経営者)の社員を大事にす
る想いも伝わってきます。

 

玉置さんのコメントにも感心させられました。

 

「会社はパートナーです」

「会社があるからこそ働ける」

「一緒に仕事をする人たちがとても素敵ですし、楽しいですし、この人
たちといつも一緒にいるのが一番幸せという感じなので」

 

このコメントに、筆者はとても考えさせられました。

 

かつてこの国にもあった会社とのパートナー関係

 

この関係、日本的雇用の特徴(以前の記事を参照ください)でもありま
した。

 

今はどうなのしょうか?

どこからおかしくなったのでしょうか?

もしかすると、会社側だけでなく、社員側にも問題はあるのかもしれま
せんね。

 

今、コロナ禍に乗じて、大手企業が社員の早期退職を加速させているよ
うです。

コロナ禍であるからこそ、パートナー関係をもう一度見直すべきではな
いのかと筆者は強く思います。

会社と社員のパートナー関係が、日本企業の強みであったことをもう一
度思い出すべきだと感じています。

 

 

基本はマナー

 

 

玉置さんは、40年ほど前から社員研修も担当しているそうです。

 

その研修の中身はマナーが中心のようです。

 

玉置さん曰く、

 

「まず人様に喜んでいただけるお掃除」

「これを通じて、人づくり、躾を会社では重んじています」

「マナーを大切にしてほしい」

「規則は当然守るべきもの」

「マナーは自分の心から自己啓発でやるものです」

 

 

政治家や官僚がマナーを守らず、悪い事ばかりしていますが、会社でも
同じことが起きているのかもしれません。

 

かつてこの国の会社は新入社員の躾を厳しくしていました。

 

殆どが、大学新卒ばかりになったから必要がなくなったのでしょうか。

 

有名大学卒業者なら、躾は必要ではないのでしょうか。

 

競争に勝つことばかりを教えてきた社会が悪いのでしょうか。
(勝ったら何をしてもいいのでしょうか?)

筆者も新入社員の時は、毎日朝早く出勤して先輩方の机の上を掃除する
ことが当たり前だと教えてもらいました。

 

新入社員の時から、会社に必要な存在になれるよう修行させられたので
す。

 

玉置さんの新入社員研修でのコメントは納得感があります。

 

「必要とされ、誰かの役に立てるのが、私が会社に存在している意義」

「仕事というのは基本的には誰かの役に立つことでなければならないの
ですね」

「私は長いことやっているうちにそういう境地に到達していますので」

 

「私は会社にいるということは、必要とされると共に誰かの役に立てる
というのが、私が会社に存在している意義だと思います」

 

 

社会の役に立つという行為はとても難しいのですが、実行できる力を持
つことは長くなった人生を生きていく上で、自信につながるのではない
でしょうか。

 

筆者もセカンドステージは、社会の役に立つ、社会に貢献できるような
仕事をしようと決意しました。

 

40年近くも勤めた電機メーカには残らず、社会の役に立てる事を実感
できる道を選択しました。

 

安定という言葉とはほど遠い世界かもしれませんが、志は貫いてみたい
と思います。

 

 

今回の記事は、高齢になっても社会に貢献し続ける一人の女性を紹介し
ながら記事を書いてみました。

 

参考として、ネット配信されていましたMBSニュースの内容を一部活用
させて頂きました。

 

 

 

今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。