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独り暮らしの何が問題なのか?

2022年09月24日
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以前の記事で、高齢者の単身世帯が増え続けていると書いたことがあり
ました。

 

高齢のご夫婦が住む世帯だけでなく、高齢者の単身世帯が増えているの
です。

 

筆者が参加する地域活動ではたくさんの高齢者の皆さんが集まります。

 

活動に参加されている皆さんの多くは80代ですが、殆どが女性です。

 

男女比率はなんと 1:10

 

女性が幅を利かせています。

 

女性の中には90代の方も少なくありませんが、気になるのは独居をさ
れている女性です。

 

子供さんと一緒に住まれている方(子供さんのお宅に住まわせてもらっ
ている)が殆どですが、やはり女性の単身世帯が増えているのです。

 

 

 

 

これは筆者の住む街だけでなく、全国的にこの傾向が強くなっています。

 

先日も一人暮らしをされている女性から相談を受けました。

 

・年金の支払い通知が2通も来たが、よくわからない…

・病院に行って血液検査を受けたが、この数値は問題なのだろうか…

 

私からはこのように説明をしました。

 

⇨今年から後期高齢者医療費の負担割合が変わります。その関係で2種
類の通知が来ています。

⇨検査結果票には、最低と最大値が記載されていますが、それが範囲外
であってもお医者さんが何も言わなかったのであれば大丈夫ですよ。
あくまでも目安であって、お医者さんが判断してくれます…と。

 

独り暮らしの最大の問題点は相談できる相手がいないことかもしれませ
ん。

 

そういう意味では、筆者の参加しているような地域活動は効果があるの
かもしれませんね。

 

 

孤食のリスクを知る

 

 

筆者の参加する地域活動は、高齢者の皆さん向けも、子供向け(子供食
堂)も食事付です。

 

いろいろなイベントを開催していますが、参加している皆さんが一番楽
しそうなのがこの食事(コーヒータイムも含めて)の時間です。

 

 

 

筆者が参加しているサロンでは、こんなヘルシーな食事とコーヒーが
付いて1コインです
これに体操や脳トレーニング、様々なレクリエーションが楽しめます

 

 

 

黙食をお願いしていますが、会話の可能性を考えて、今でもプラスチッ
ク製の飛沫防止板を設置しています。

 

でも、食事中はボード越しに笑顔がこぼれているのがよくわかります。

 

いろいろな調査文献を見ていると、独りでの孤食は認知症や老人うつの
近道という気になる指摘まであるのです。

 

このようなリスクはできれば持ちたくないですよね。

 

でも、以前の記事でもご紹介したように、住んでいる街にこのようなサ
ロン的に皆さんが集まれる場がない町もあるんです。

 

筆者の住む街には、高齢化した人、居場所を失った子供たちを、地域と
して守ろうと立ち上がった住民がいましたが、いろいろな事情でそれが
できない街もあるのです。

 

行政がしっかり活動できていない街でも、居場所の構築が実現が難しい
ことを考えると、住む街によって課題解決できる街とできない街が存在
するということになります。

 

 

 

 

ただ、このような組織的にサロン的な活動ができなくても、高齢者の皆
さんの生きていく力を応援することはできます。

 

以前の記事で、第1回のセミナーの講師を担当頂いた土堤内 昭雄さん
のお母様をご紹介したことがありました。

 

土堤内さんのお母様はとても「生活力」がある方らしかったと記事にも
書きました。

 

生活力=生活の知恵(生き抜く知恵)を持った高齢者

 

そんな生活力が持てるように支援していくことも、地域ができる可能性
があります。

 

逆にいうと、高齢化していく街では、そんな支援ができる人間を地域や
行政が育成・養成していく必要があるのではないかと筆者は考えていま
す。

 

それができれば、単身で生活する高齢者が増えても、認知症やうつ、孤
独死を防いでいくことができるのではないかと。

 

事実、このような社会的ネットワークやサポートがあるか、ないかで、
死亡率が変わるという文献まであるのです。

 

 

なぜ、社会的サポートが必要なのか

 

 

筆者は、今まで研究の為にたくさんの街を見学してきました。

 

多くの街に高齢者の単身世帯をサポートする為の「便利屋」機能が存在
していました。

 

 

筆者が東京にある大きな団地の商店街で見つけたチラシです
短時間低価格で使いやすいと思いました(2019.10)

 

 

・高所にあるモノがとれない

・電球(蛍光灯)が切れたんだけれど、一人では替えれない

・庭が(雑草で)荒れ放題だけれど、体が動かない

 

この便利屋機能、商売にしている会社もたくさん存在しています。

 

ただ、決して安くはありません。

 

上記の画像のように、短時間低単価を売りにサポートしている組織もあ
るようですが、仕事を任せる人は「どんな人が来るのか心配」という人
もいるでしょう。

 

高齢者相手に詐欺まがいの行為をする悪い人達が多いことを考えると無
理もありませんね。

 

筆者の住む街で活動しているNPO法人は、病院や買い物の送迎、便利屋
機能を低価格で提供していますが、この価格は世帯の経済状態によって
受け取る感覚が変わります。

 

できる限り安い価格帯でサービスが提供できればいいのですが、なんで
もかんでもボランティアというのも厳しい面があります。

 

こんなサポートを自治体が(人と組織を評価した上で)認定して、決ま
った価格で提供する。

 

そこに自治体(や地域の企業)から補助も出して実施していけば、もっ
と安心してサポートを受けられるのではないかと筆者は考えています。

 

地域でボランティア活動を実施している団体や組織も、長引くコロナの
影響や格差、そしてこの急激な物価高騰の影響を受けているところは少
なくありません。

 

事実、筆者の住む街もボランティアの数が増加ではなく、減少していく
傾向にあります。

 

ボランティア自体の高齢化の影響もあるかもしれませんが、無償奉仕に
は限界もあるのです。

 

 

生活習慣病を予防する努力、
運動や脳トレーニングで認知症・介護予防をする努力、
そして、社会的サポートがあるか、ないかで地域の実力は変わります

 

 

この社会的サポート、もっと自治体はしっかり考える必要があるのでは
ないでしょうか。

 

自治体は、自治会や民生委員等の活動を通じて地域の高齢化や単身世帯
の実態は把握できているはずです。

 

その活動を一歩進めて、温かい社会サポートがある街にできれば、健康
寿命を延ばし社会保障費を抑制することも出来るのかもしれません。

 

高齢の単身世帯がこれからも増え続けていきます。

 

住み慣れた地域で最後まで住み切る為にも、地域の社会的サポートのネ
ットワークはとても大事になってきます。

 

地域と行政が連携して取り組んでいくことができるのか、地域の力が試
されています。

 

 

今回の記事も最期まで読んでくださり、感謝申し上げます。