人生が広がる仕事とは
立春が過ぎたと思ったら、あっという間に3月になってしまいました。
先ほどまで、寒波と共に凄いスピードで過ぎ去った2月のことを想い返
していました。
ちょうど3年前の今頃、新型コロナウイルスの出現に神経を尖らせなが
らも、40年近くも勤めた会社を定年退職する直前でした。
3番目の子供(大学生)と同居して世話をしながら働くという大変な時
期をようやく終える頃だったのです。
教師になったその子供を同居していたアパートから送り出し、部屋の片
づけに追われながら「さぁ~、定年後はどんな人生になるんだろうか…」
と不安と希望が入り乱れた時期でもありました。
今考えると、コロナに翻弄されながらも、この3年間本当に大変だった
なと感じています。
ただ、コロナで活動していた東京の拠点が閉鎖され、仕方なく地元の兵
庫県に戻り、落ち着いたと思ったらすぐに今度は横浜、そして北海道へ
と移動して様々な経験をすることができました。
横浜では団地の高齢化を研究する為に、山を登った先の谷底にある団地
に住んでいましたが、駅から団地までの心臓破りの坂に日々悪戦苦闘し
ていました。
北海道ではドカ雪という信じられない光景も体験し、凍った雪で何回
滑って転んだことか。
でも雪が解けた北海道の美しさにも魅了されました。
腰を痛めて動けなくなり、北海道から苦労して地元兵庫の家に戻った日
のことを今でも鮮明に覚えています。
兵庫に戻ったその日に、地元の病院に即入院し、まさか1か月もベット
の上で生活をする羽目になるとは、その時は予想も出来ませんでした。
自宅に戻ってリハビリする暇もなく、今度は地域活動に駆り出され、腰
痛はいつのまにやら治ってしまいました。
なんとコロナに翻弄されたこの3年間での移動距離はなんと約3千Km
自分でもビックリします。
でもいろいろな経験ができ、様々な方々とお会いすることができました。
(雇用延長で)会社に残っていれば、こんな経験はできなかったと思い
ます。
厳しいことも、苦しかったことも多くありましたが、今考えると本当に
良い経験ができたと感謝の気持ちまで湧いてきます。
今は、会社に残らず挑戦してよかった…としみじみと感じているのです。
63歳となるこの時期を機会に、また新しいことに挑戦してみようと思
っている今日この頃です。
雪がなかったら北海道ほど素晴らしい所はないと思います
新しい働き方を探索する
ただ、この年齢になると働く事に対して様々な障害があることにも気付
かされます。
この国には厳しい年齢差別(偏見)があることは事実です。
厳しい現実に悩まされている方々も少なくないと思うのですが、少しず
つですが社会にも変化の兆しが現れてきているような気もします。
時々目を通す転職や就活サイトを見ていると、その中に「中高年活躍
中」という言葉を見つけることができました。
ようするに、「(この企業は)中高年でも働ける環境がありますよ」
と紹介しているのです。
まだまだ魅力的な仕事は少ないような気もするのですが、深刻な人手不
足を背景に中高年であっても働ける企業は少しずつですが、増えている
のかもしれませんね。
サイトの中には、中高年だけを対象にしている求人を検索することがで
きるものもあるようです。
もっと中高年の方々が働きやすい社会を創っていく為にも、働く機会を
得た中高年の皆さんが、この社会で大いに活躍できる時代が来ることを
願うばかりです。
雪解けの頃の北海道 雪という困難に打ち勝てば輝く春を迎えます
新しい自分になれるのか
新しい仕事を探す時の基準とは何でしょうか?
自分がやってきたこと、
培ってきたキャリアが活かせること、
得意な技術やノウハウを活かせること等は当然の話しなのですが、高齢
期になるともう少し違った視点も必要になってくるような気がするので
す。
若い頃とは違って、年齢と共に働ける残りの長さ(期間)はおおよそ予
想がつきます。
その期間で自分が何になれるのか。
どんな姿になれそうか。
過去に積み上げてきたものも含めて
「どんな新しい自分になれるのか?」
という視点も必要になってくるような気がするのです。
その理由は、高齢期になると若い頃のような求人の幅がなくなってくる
からです。
限られた求人の幅で、新しい自分の姿がイメージできるかという視点が
ないと、なかなか前向きになれないような気がするのです。
そして、50代、60代にもなれば、
「自分が本当は何になりたかったのか」
「何を望んでいるのか(いたのか)」
を真剣に自分に問いかけてみてもいいような気がするのです。
若ければ何度でもやり直しがききますが、高齢期になれば一度「理想の
自分の姿」をイメージし直してみてもいいのかもしれないと筆者は思う
のです。
自分が何をやりたかったのかを考えることはとても大事なことです
現役時代は家族の事を考えるとやりたかったことができなかった筈
新しい友人を創ること
筆者が参加している地域活動に来られる高齢者の中にも若干名ではあり
ますが、男性も含まれています。
社会人を卒業されると、急に付き合いがなくなってしまい、親しい友人
がおられない方が殆どです。
セカンドステージに入ったら、もう一度親しい友人をつくってみる。
新しい友人が創れる仕事ができれば、それ以上のことはありません。
男性は、社縁(会社でのお付き合い)があっても、地縁(地元の付き合
い)がない人が殆どです。
筆者もそうでした。
ですから会社を退職すると、相談する相手もいなくなります。
セカンドステージでは、是非仕事や(地域)活動等で新しい友人を創る
べきだと感じています。
それが、生き甲斐や遣り甲斐につながるかも。
筆者もセカンドステージの移動距離に比例して新しい知人が増えました。
40年近くも勤めた会社の同僚とは、卒業後会うことは殆どありません
が、長く付き合える知人が増えました。
筆者は、「人生は誰に会えるかで全ては決まる」と昔から思っています。
長い人生の中で、いかに素晴らしい人と出会えるか。
何人の(素晴らしい)人と出会えるか。
サラリーマン時代は、くだらない輩と出会うことも多かったのですが、
セカンドステージになってからはたくさんの素晴らしい方と出会うこと
ができました。
新しい自分を見つけながら、新しい友人(尊敬すべき方も含めて)も見
つけていく。
そんな働き方ができれば、人生が(限りなく)広がっていくのではない
でしょうか。
今回の記事は、筆者の(セカンドステージにおける)この3年間を振り
返って、思うところを記事にしてみました。
今回の記事も最期まで読んでくださり、ありがとうございました。