いつ迄働けばいいのか?
とうとう地元である近畿地方も梅雨入りとなりました。
夏至の日に梅雨入りとは、確かに今年は遅いですね。
梅雨入りした昨日は未明から大雨だったのですが、お昼前から快晴とな
りました。
北海道には梅雨がないということが住んでみてわかりました(笑)
この写真は、(数年前の)6月中旬に撮影したものです
このチャンスを逃すまいと、帰宅後夕飯をつくりながら洗濯を開始…
シーツや枕カバー等まとめて洗って干しておきました。
お陰で今朝には殆ど乾いていました(喜)
梅雨の合間の好天はとても貴重ですね。
その貴重な時間を他にも使っている集団があるようです。
土曜日の朝から草刈り機の大きな音が、家の前の公園で響いていました。
街の住民ボランティア集団による美化運動です。
(ボランティアといっても少しばかりの報酬は出るようですが…)
2階の窓から見ていると、メンバーの殆どが70歳代と思われる高齢者
の皆さんです。
暑さ対策をシッカリとした男性ばかり…
一週間前には、市の委託業者による除草作業が行われたばかりなのです
が、また除草です。
市の委託作業では綺麗にならないと言わんばかりに、本当に隅々まで綺
麗になりました。
地域の為とはいえ、高齢になっても働けることをしっかり証明している
立派な集団ですが、ここまでできるならきっと他の仕事もできる筈です。
でも、高齢になるとその仕事は限られているように思えてなりません。
画像素材:いらすとや
いろいろな仕事を経験してきた高齢者の皆さん
特技や経験を活かして仕事ができることが、社会の為にもなる筈です
スーパーのカート移動に、(空き缶等の)リサイクル置き場の整理
コンビニの商品補充
工事現場の警備員
等々
殆どが補助業務です。
身体も頭もまだまだ動くのに、高齢というだけで補助業務、
おまけに低賃金…
まるで法律で決められたように、これが当たり前になってしまっている
のです。
普通に考えても何かおかしいと感じます。
その反面で、世の中深刻な人手不足と聞くと、この国の社会に蔓延る
「姥捨て山文化」を何とかしないといけないと感じてしまいます。
画像素材:フォトサリュ 梅雨の合間の青空 雲はまさに夏ですね
でも入道雲を見ると、空が怒っているような気がします
これからも物価は上がっていく
また円安が進み始めました。
日銀の(為替相場に対する)大規模介入で、一旦は落ち付きかけていた
円安が再び動き始めたのです。
あっという間に(1ドル)160円まで戻ってしまいました。
日米の金利差が要因という声が圧倒的だと聞きますが、筆者は日本経済
の魅力が完全に薄れて(堕ちて)しまったからだと感じています。
企業の業績は好調と聞きますが、一握りの大手企業ばかりが円安の恩恵
を受けているだけで、中小企業等は厳しいままです。
そして、円安の影響をまともに受けている家計も厳しい状況が続いてい
ます。
年金だけに頼る高齢者世帯にもその厳しい波は押し寄せているのです。
物価高のよる値上げは、生活用品だけでなく、これから遅れてやってく
る値上げにも注意が必要です。
食料品と同じように日々の生活に欠かせないものが、これから値上がっ
ていく可能性があるからです。
その一つが(賃貸物件の)家賃です。
新築マンションの価格が、資材や人件費の高騰を理由に値上がりを続け
ています。
賃貸物件についても、当然(建物や設備の)維持管理費がかかります。
その維持管理に必要な資材や(保全等の)人件費も値上がりをしている
のですからある意味納得ができますね。
筆者が勤務していた場所の近くにあった高層マンションです
修繕をするにもこんなに大掛かりな設備が必要なようです(驚きです)
何をするにもお金がかかりますが、全てが値上がっているのです
今は値上がっていなくても、これから我々の生活を直撃する値上げが、
その準備を着々と待ち続けているのです。
筆者が勉強している公の機関が運営している住宅でも、今迄あった高齢
者の優遇制度が打ち切りになり、家賃が20%以上も値上がりして困っ
ている方が続出しています。
値上がりの要素が、いたるところで渦巻いているのです。
当然、高齢者世帯にもその影響は出てきます。
そして、値上がりするものばかりの中で、
上がらない、
いや下がっていく可能性すらあるもの…
そう、それは高齢者世帯を支える年金です。
年金は大丈夫と太鼓判を押していた識者の皆さんも、この異常な物価高
までは頭に入っていなかったのかもしれませんね。
物価高で、年金の価値が確実に下がっていくのです。
なんとかしないと…
画像素材:いらすとや 年金だけでは食べていけない世帯が多い中、
頼りの預金通帳の残高が減っていくのを見るのは体に良くないかも…
出ていくお金が増えていくのですから、対策としては入ってくるお金を
増やすしかなさそうです。
でも、年金は増えません(物価連動の措置はありながらも…)
そこで、岸田総理一押しの「投資で増やそう」としてもすぐには増えま
せん。
逆に高齢者の資産を狙って、新たな投資詐欺が起きるのも恐いですね。
やはり地道に収入を増やす為には、(元気であれば)働くことが一番だ
と思います。
問題は、高齢であっても働ける選択肢がない(極めて少ない)ことです。
選択肢が少ないゆえに、以前の記事でもご紹介したように劣悪な環境で
働くしかないような状況は避けたいものです。
岸田総理、就任当時は「成長と分配」と言っていました。
それが自然消滅して、今度は「資産運用」と言い出しました。
そんなことより、
(働ける)日本国民がいくつになっても年齢差別なく、
その能力に応じた報酬がもらえる環境で、
働ける方がはるかに良策だと思うのです。
資産なんて全ての人が持っているわけではないのですから…
以前の記事でご紹介したように、加齢と共に身体能力は落ちていきます。
確かに少し弱ってしまっては、働くことはできません。
以前の記事でも度々ご紹介してきた自立度を表すグラフです(男女別)
65歳を超えても多くの高齢者が元気に働くことができるのです。
東京大学高齢社会総合研究機構が追跡調査してから更に時間が経過しま
した。今はこのグラフよりも元気な高齢者が増えている筈なのです
ただ上図のように、多くの高齢者の皆さんが、働くことができるのも事
実なのです。
(中には、働きたくない方もいるでしょうが…)
でも、働けることができて、勤労意欲のある方なら、年齢差別なく働け
る社会の実現がこの国を救います。
もっと働く選択肢を広げた上で…
最近、求人サイトの中にも、高齢者向けの求人を扱うところが増えてき
ました。
でも、「高齢者でもいいよ」ではなく、「年齢に限らず能力に合わせて働
ける」求人が必要なのです。
同一労働、同一賃金の実現は難しいのかもしれませんが、超高齢化に悩
むこの国だからこそ有効な施策を講じるべきだと筆者は考えています。
高齢者雇用助成金のような、企業にお願い的な施策では本質的な問題解
決には至らないとも感じています。
高齢者雇用、国としてもっと真剣に考える時が来ているのかもしれませ
んね。
今回の記事は、休日に汗を流して働く高齢者の皆さんを見て、想うとこ
ろを記事にしてみました。
今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。