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エイジングインプレイス Part3

2018年10月28日
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エイジングインプレイスPart3では、高齢者施設に入らず住み慣れた自宅・地域に住み続ける為の方策の第2弾 「地域での住み替え」と第3弾
「地域内での相互扶助」をご紹介します。

 

地域での住み替え

 

自宅で長く住みたいけれど、リノベーションには多額の費用が必要な場合
もあります。

また、改造ができない可能性が高い等の悩みも発生します。

それもそのはず、今まで供給されてきた住宅は高齢者向けにはつくられて
いないのです。

段差や間口、廊下の幅、どれをとっても高齢期の生活には向いていません。

リノベーションが無理と感じたら、高齢者向けに造られた住居に引っ越す
ことも選択肢の一つです。

できれば自分の居場所が多く存在する同じ地域の中で引っ越すことができ
ればベストです。

最近は分譲・賃貸とも高齢者向け住宅が増えています。

そしてこれからも増えていくでしょう。

新築だけでなく、集合住宅の大規模改修も相次いでいます。

一つ例えれば、UR都市機構は旧式の団地を大規模に改修しています。

表向きは古い団地、しかし、内装は驚くべき改造がなされています。

内部は動きやすいようにスペースが広く確保されています。

基本的にバリアフリーで、動きやすいように障子・襖も取り除かれて
います。

洗面所も座ってできるよう配慮されていて、かつての団地のイメージとは
大きく変わっています。

外部との提携によって使用可能となる緊急通報システムが使えるところも
あります。

それもそのはずUR都市機構の利用者は半分近くが65歳以上の高齢者なの
ですから。

UR都市機構以外にも最近増えつつある高齢者向けマンションや大手ハウス
メーカが提供する高齢者向け賃貸アパートもこのような機能やサービスを
多く提供しており、地域で安心して住めるところはこれからも増えていく
ことが予想されます。

 

地域内での相互扶助

 

地域内での相互扶助には、家族(親族)との相互扶助と地域との相互扶助
があります。

 

①家族(親族)との相互扶助

 

最近「近居」という言葉をよく耳にするようになりました。

介護事業者の数が増えてきた中にあっても、実際には介護の3分の2は
家族や親族が担っているという実態があるのです。

実際に親の介護や面倒を見る場合、家族が親と同じ地域に住むことが
一番効果的であるといえます。

子供世帯にも、嫁姑問題、跡取り問題、子育て問題のような問題がある
為、極端な近居は難しいものの、徒歩圏や車で30分、1時間以内等に
近居を考えるケースが確実に増えているのです。

この背景には少子高齢化と核家族化の進展よって、一旦は離れ離れになっ
た家族関係が、介護や子育てといった課題とともに家族機能を見直す動き
が広がっているのだと筆者は推察しています。

 

 


画像素材:PIXTA

 

 

また親の世帯と子供の世帯が、同じ町に住むことは、地域活性化にも大きく貢献することになります。

ニュータウン開発等で街づくりをした場合は、入居する世帯の年代は
(購入可能な)似通った年代になることが多いのですが、街開きから
数十年すると子供たちが地域から離れた上に、高齢化で一気に街自体の
平均年齢が上がり、結果として街がゴーストタウン化していくということ
になりかねません。

近居ができれば様々な年代の世帯が地域内で共存することになり、街の
ゴーストタウン化をくい止めるだけでなく、街の活性化にもつながります。

この近居の為には、住む場所の確保が必要になりますが、前の記事でも
ご紹介した空き家を有効に活用することで対応ができる可能性が出てきます。

但し、これには地域の自治体や住宅供給事業者、賃貸業者等の協力が
不可欠となりますが、既に自治体とハウスメーカーが協力して協議会を
つくり、街の高齢化対策を取り組んでいる地域も存在しています。

近居の仕組みがうまくこの街の高齢化に対応できるのではないでしょうか。

近居の考え方は、大学を中心にした研究者によって研究が進められていますが、その仕組みの構築はこれからという状態です。

この相互扶助の考え方こそが、日本人が重んじる「絆」につながることは
間違いがありません。

近居については東京大学の大月敏雄教授が多くの研究成果を書籍にされています。

この「近居」という考え方は高齢社会の問題を解決する為の一つの処方箋となる可能性があります。

 

お勧めの書籍

 

筆者も大月先生の書籍を読ませて頂きましたが、とても面白く、ためになる本だと思いました。

下記に先生の著書についてご紹介をしておきます。

 

 

 

②地域との相互扶助
高齢者支援施設の近くに住むという安心

 

しかし、子供に恵まれなかった世帯や事情があって近居できない場合も
考えられます。

今、国は医療や介護の地域包括センター構想の実現に向けて取り組みを
進めています。

地域包括の範囲は、基本的に校区となっており、その範囲内で、医療・
介護・行政が地域包括センターを中心に連携することになります。

当然のことながら、その実現の為には公的機関もNPO法人や営利企業が
運営する施設も含まれることになります。

子供や親族に頼れない場合は、公的機関や施設との近居という方法もある
のです。

実際に高齢者施設の隣に住むことによって安心を得ている世帯は存在して
います。

高齢者施設に入れない、入りたくなくても、自立した生活を送りながら
安心して暮せる仕組みを作ること不可能ではありません。

ここでも「空き家」を有効に使うことでこの仕組みを実現できる可能性も
出てきます。

この地域での相互扶助を実現する為には、これからの高齢社会を賢く生き
抜く知恵と知識が必要です。

本ブログでは実際の取り組みを通して、高齢期における自立した生活の為に不可欠な情報を発信し続けるものにしていくつもりです。

今後も本ブログにご注目頂けますと幸いです。

 

 

今回も最後まで読んでくださり、感謝申し上げます。