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シェアリングという考え方

2018年11月25日
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シェアリングという発想

 

街中にはシェアリングハウスというものが結構あります。

 

筆者の東京での滞在先である八王子にも大学のキャンパスが多い関係で、
学生向けにシェアリングハウスがたくさん存在しています。

 

学生たちは地方から出てきて、生活費を少しでも切り詰めるために友人
や知人と共同生活をしているのです。

 

アパートを自分で一室借りるよりはるかに安い金額で大学生活の為の居
場所を確保することができます。

 

ひと昔前の下宿は民家の一室をシェリングしていたともいえます。

 

このシェアリングという言葉は、もしかすると高齢社会と相性がとても
いいかもしれません。

 

自分一人ではできなくなることを他人とシェアすることで可能にできる
からです。

 

このシェアリングという言葉には「所有」と「使用・利用」という両方
の考え方があります。

 

高齢者が所有している資産やモノをシェアリングする。

 

また高齢者が生活する上で利便性を上げるためのものをシェアリングす
る(使用する。利用する)。

 

この2つのシェアリングをうまく活用することで、様々なメリットがあ
るのではないかと感じましたので、今回の記事で取り上げてみたいと思
います。

 

まずは高齢者の資産の代表格である住宅です。

 

近年、市街地再開発事業で一つの動きがあります。

 

それは都市開発法に基づく市街地再開発事業の目的である、

「市街地内の老朽木造密集地域において細分化(小さな住宅がたくさん
点在する)敷地の統合や不燃化された共同建築物の建築、公園、広場、
街路等の整備を行うことにより、都市における土地の合理的かつ健全な
高度利用と都市機能の更新を図る」

という文言に明確に示されています。

 

防災上の課題解決という一面もありますが、街を変えていくための手段
としても有効ではないでしょうか。

 

高齢者の保有する住宅だけでは何もできず、下手をすると空き家になっ
てしまいますが、近隣の住宅と共に「所有権」をシェアリングすること
により、地域を魅力的に生まれ変わらせることができるかもしれないの
です。

 

それも土地と建物を所有する高齢者にもメリットがある形で実現できる
可能性があるのです。

 

下に示した国土交通省都市局市街地整備課のホームページに掲載された
図を見てください。

 

あくまでも概念図ですが、高齢社会の課題解決の為のヒントになるよう
な気がします。

 

 


国土交通省都市局市街地整備課のホームページに掲載されていた図
http://www.mlit.go.jp/crd/city/sigaiti/shuhou/saikaihatsu/saikaihatsu.htm

 

 

数件の住宅の土地を集約して、集合住宅に変えることにより、自分たち
の居場所を確保しながら、余裕のあるエリアを貸し出したり、公共施設
や街路の整備といった自分たちの居住環境を整えることが出来るのです。

 

そして、それは地域の価値を向上させる方法でもあるのです。

 

もちろん余裕のあるエリアには親族が近居の為に引っ越してくることも
可能です。

 

考え方によっては高齢者の希望に叶う方法だともいえるのです。

 

全ては計画と戦略次第ということになります。

 

筆者は以前、都内の空き店舗が目立つ老朽化した小さな市場において、
権利者がその権利をシェアリングして市場を再編し、老朽化した市場を
一旦取り壊した上で高層建屋を建築し、低層階に商店街、中高層階には
賃貸住宅を配置するという事例を見たことがあります。

 

上述の市街地再開発事業の説明には、土地所有者の権利を再開発した建
物において元の所有者の持っている資産価値と等価で変換することも可
能であると記されていました。

 

高齢者の保有資産である家屋と土地の「所有権」をシェアリングするこ
とで、地域を活性化させながら自分たちの居住環境を整備する方法もあ
るのです。

 

当然これには専門家の協力が必要です。

 

そういう意味では、地域で活躍するアーバニストの存在が必要になるか
もしれません。

 

 

様々なシェアリングサービスは高齢期の生活を便利にする

 

 

一方、視点を変えて使用する・利用するという形でのシェアリングには、
高齢期に入った生活の中でとても役に立つものが多いのです。

 

その一つが移動手段の確保です。

 

地方では過疎地域を中心に公共鉄道機関やバス、タクシーといった移動
手段の供給事業撤退がマスコミでも多く取り上げられています。

 

そのような地域では福祉を目的に白タク的な取り組み(合法的ですが届
け出が必要です)も実施され始めていますが、もっと使いやすいシェア
リングサービスがもう存在しているのです。

 

「移動」というキーワードでのシェアリングサービスはもう既にたくさ
んあるのですが、今回はその一つをご紹介しておきます。

 

 

 

https://notteco.jp/

 

 

株式会社notteco (“乗ってこ”という意味だと想像できます)の提供す
るシェリングサービスはとても便利です。

 

まさに自家用車をシェアリングするサービスです。

 

「行ってみたいが燃料費等の経費を節約したい」

という自動車のオーナー側の想いと、

「安くで移動したい」という利用者の想いを

マッチングさせるサービスです。

 

nottecoが運営するサイト上で、両者の行きたい場所がマッチングできて、
価格が折り合えば交渉は成立します。

 

高齢化する街の中に循環バスを走らせ、買い物難民を救う取り組みはも
う既にいろいろなところで行われていますが、近場ではなく

 

「郊外の大型ショッピングセンターにいってみたい」、

「少し遠くの名店のケーキを食べてみたい」、

「仲の良い人達とプチ旅行にいってみたい」

 

等の望みを叶えることができます。

 

それも安価な費用でできるサービスが存在しているのです。

 

自動車の運転に不安がある、自動車は保有していない高齢期の方々には
うれしいサービスかもしれません。

 

来るのを心待ちにするのではなく、遠くにいる子供や孫のところに突然
会いに行ってビックリさせることも不可能ではありません。

 

それも「ドアtoドア」も不可能ではないかもしれないのです。

 

nottecoのサービスを利用した方のブログでは、東京―名古屋間の移動を
往復4000円で問題なく利用できたことが報告されていました。

 

決してこのようなサービスを推奨するものではありませんが、インター
ネットを活用して新たに提供され始めたこのようなサービスも賢く知っ
て、賢く利用することは有効ではないかと考えました。

 

見ず知らずの人間の車に乗るのは不安という方もいるでしょうが、

その運転手さんがいつもの存在(ある意味で行きつけ)になれば

まさに専用運転手となるかもしれません。

 

年齢が近ければ良い話し相手になる可能性もあります。

 

地域内でのこのようなサービスが普及すればもっと高齢期の方々にも活
用できるようになるのではないでしょうか。

 

このようなサービスが簡単に使えるようになれば外出も多くなり、健康
維持にもつながります。

 

このサービス、スマホ1台あれば簡単に利用できます。

 

このサービス以外にも配車事業で世界的に有名なUBERの日本法人では、
食べたいものをスマホでタップするだけで、料理が届けられるサービス
まであるのです(もう既に電車内広告もしています)。

 

筆者もピザやお寿司の宅配は知っていましたが、UBERが提供する
UBER eatsというサイトでは、食事のカテゴリーがファーストフード
も含めて日本食からフランス料理やイタリア料理まで30もあるのです。
(筆者が調べた2018.10現在)

 

各々のカテゴリーの中には数十店舗が登録されており、その中からお気
に入りの料理を選びことができます。

 

食事の為にわざわざ移動する必要がないのです。

ある意味で移動をシェアリングしているといえます。

 

今、世界一のタクシー会社は1台の車も保有していません。

 

世界一の宿泊サイトは一室も部屋を保有していないのです。

 

そんな時代だからこそ、賢くサービスを選んで使うことも高齢期の生活
では重要になるのではないかと考えます。

 

最近、

「空間をシェリングする(自分の家や土地、部屋をシェアリングする)」、

「自分の持っているモノをシェアリングする」、

「お金をシェアリングする」

等いろいろなシェアリングサービスがどんどん増えています。

 

 

特P

 

 

このシェアリングサービス、高齢期の生活に有効なものはまたこれから
の記事でご紹介していきたいと思います。

 

今回の記事では、使い方によっては便利なシェアリングサービスがある
ことを是非知っておいて頂ければ幸いです。

 

定年後の仕事は再雇用や再就職だけではなく、自分の資産をうまく活用
してシェアリングサービスという形で実現する方法もあるのです。

 

そういう意味では、定年後の選択肢はもっと増えていくのではないでし
ょうか。

 

これからも超高齢社会に合ったサービスがもっと出てくるかもしれませ
ん。

 

うまく知って、うまく活用(応用)する。

 

これは日本人の得意技だったのではないでしょうか。

 

 

今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

 

 

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