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人生100年時代の為の環境整備 Part3 【い・しょく・じゅう】の【じゅう】

2018年10月23日
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人生100年時代の為の環境整備の第3弾は【じゅう】についてまとめて
みます。

下部に示した概念図の左下部分にあたり、「住」で表した部分となります。

この「住」は単なる住宅環境を表すだけではなく、住宅周辺の地域環境を含めた居住環境をさします。

それでは、【じゅう】について簡単にまとめてみたいと思います。

 

【じゅう】は、自宅や地域内の居住環境の整備

 

【じゅう】は、「住」のみのご紹介となりますが、単なる住宅環境の整備
だけでなく、高齢期になっても住み慣れた地域で住み続けるためのあらゆ
る環境整備を指します。

住宅環境は以前の記事で少しご紹介しましたのでここでは詳細は割愛させ
て頂きますが、おさらいの意味でポイントだけ整理してみます。

 

少し弱っても生活ができるしつらえ

 

家の中での無理なバリアフリーは不要という専門家が多いのです。
バリアフリーに越したことはありませんが、スロープでも十分代替えが
可能とのこと。

手摺もいろいろなところに設置するよりは、必要なところだけに設置する
ほうが逆に効果的なケースがあるそうです。

生活に張りが出る気配りも必要です。
シンプルながら小粋な装飾も気分転換になります。
美しい屏風(家族の写真を貼り付けている方もいるそうです)等を使って
窓際の寒さを調節できる粋な配慮も温度管理という面では有効です。

加齢とともに「見えにくい・見落としやすい」ことにも配慮が必要です。

トイレ等では便器と壁が同色ですと物への判別が難しく、ちょっとした
怪我につながる可能性もある為、配色に工夫することで自身に注意を促す
ことができます。

これは廊下や玄関でも有効です。

玄関では配色で段差を明確にすることも怪我を防止するのに有効的です。

できるだけ座って(安定した姿勢で)活動ができるようにするしつらえも
とても有効です。

洗面所、台所等特注品でなくても既製品で十分に対応が可能になってきま
した。

動線の確保もとても重要な要素です。

心身が弱ってくると動く距離によって移動の意欲が湧かないことも多く
なります。

自立生活が可能な期間を少しでも長くするために寝室とトイレ、お風呂は
近距離にコンパクトに設置することをお勧めします。

要介護になった際にも非常に便利です。

自宅での介護を想定するならば、特にトイレとお風呂は介護に便利な
スペースを確保しておくことも大事なことだといえます。

 

怪我をしない、怪我をしたとしても重症化しないしつらえ

 

収納場所を高所に設置しないしつらえが必要です。

不安定な姿勢ではなく、安定した姿勢で常に生活できるしつらえはとても
安全だといえます。

収納は低所に切り替えましょう。

リノベーションの先進事例では、高所にある収納棚を撤去し、壁際に低所
に長細く設置しているケースが多いのです。

低所に設置した収納棚の上は部屋を飾り付けるスペースにもなります。

室内や廊下を歩く動線の広さも重要です。

室内等で移動する場合は障害物がなく、十分なスペースが確保できて
いれば、転倒したとしても大きな怪我になる可能性は低くなります。

バリアフリーと組合すことができれば、将来室内で車いすを使うことも
可能となります。

事実、多くのリノベーション例では余計な障子や扉等は取り去り、部屋数
も少なくして、動線スペースを確保しているケースが殆どです。

子供も巣立ち、不要な部屋はあるはずです。

室内での転倒の要因は、大きな段差ではなく、絨毯の角のような高さが
数mm程度の小さな段差で起きています。

加齢とともに足が上がっていないのです。

できる限り、躓きやすいものは使用しない工夫が必要です。

床材は転倒しても衝撃が少なくなるような素材であることが望ましいとい
えますが、水滴等で滑りやすくなるような素材は使用しない方がよいでし
ょう。

躓かないことに加えて滑らない工夫も重要です。

特に水周り周辺には注意が必要なのです。

※部屋の中の危険な部分を見つけ出すには専門家の意見を聞くのも一つの
方法です。

 

リスクを少なくするしつらえ

 

自宅内での最大のリスクは、冬季の温度差です。

特に事故が多い風呂場やトイレでの温度差をなくす工夫はとても重要です。

最近はセンサー内蔵の暖房器が販売されています。

導入の際には火災が予防できるものにすることも重要です。

近年温暖化の影響で夏は酷暑になっています。

冬季以外に夏季の温度管理も重要になります。

特に居間や寝室には必ずエアコンを設置しましょう。

最近は高齢者仕様でセンサーを使って見守りができるものも発売されつつ
あります。

緊急時に対応が可能なしつらえも重要です。

もしもの時の緊急通報システムは、セキュリティ会社が「見守りシステム」とセットで提供しているケースもありますので、確認してみてください。

 

 


画像素材:PIXTA

 

以上の住宅内の対応だけでなく、住宅の外部でも、バス停や駅等の公共
交通までの歩行環境や買い物などの生活に必要な場所への歩行環境、
そして公共交通を含めた移動そのものの環境についても考慮しておく必要
があります。

都市圏は別にして、地域では人口減少や高齢化とともに公共交通のサービ
ス低下が問題視されつつあります。

移動環境は、商業施設やコミュニティ施設・交流の場等への移動環境も
含まれます。

それらの施設が移動手段を提供しているのかどうか確認しておくことも
環境整備という点では重要な要素になりますので、利用する場合はきちん
と確認しておくことが必要です。

行きたいところに容易に行けるか否かはモチベーションにも大きく影響
することになるからです。

住宅外の環境整備は、上記に述べた住宅内のような環境整備ほど容易では
ありません。

少し弱っても住宅の外で活動できる方法を弱る前に考えておかなければ
なりません。

住宅の構造にもよりますが、玄関から外部へのアクセスも重要です。

歩行に問題が起きた場合にシニアカーや他の移動手段に頼る時にも外部へ
のアクセスは大事なのです。

自宅が戸建てか集合住宅なのかによっても違いがありますが、最近は階段
しかなかった集合住宅に後付けでエレベータを設置する例も多く報告され
るようになってきました。

このような環境整備は個人の判断や希望では実現することはできません。

住宅を供給する事業者側でできるものなのか、自治体の責任で実施するも
のなのかも含めて居住環境を考えておく必要があります。

生活をする上でその環境整備が難しくなると判断した場合には住み替えも
考慮した対応が必要となってきます。

とても難しい判断を迫られる可能性もあるのです。

将来自分が住んでいる地域の環境がどうなるのかを自宅の環境も含めて
考えておくことは無駄にはなりません。

 

この【じゅう】は、住み慣れた自宅や地域に住み続ける為の居住環境の
整備ということになります。

 

今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。