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グローバリゼーションの罠

2020年04月21日
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6都府県で、非常事態宣言が発令されてから1週間が経ちました。

今度は、全国で非常事態宣言。

狭い国土、一部で規制しても効果がないことが、ようやく理解で
きたようです。

そんな中、筆者も外出自粛の毎日を過ごしています。

とはいっても、3月末に38年間勤めた会社を定年退職した為、
現在は引っ越し準備中です。

地元関西から首都圏に単身赴任して、早くも13年。

子供たち(3人)は全て東京の大学であった為、それなりに
助かった面もありますが。

4月から東京で新米教師となった次男(3番目)を送り出した
後は、静かになったアパートの中でひたすら後片付けの日々を
送っています。

 

もぬけの殻になった筆者の次男の部屋

 

 

でも、いろいろなものが出てきてビックリです!(笑)

”なんでこんなものが残っているんだろう?”

と、驚き半分、懐かしさも半分。

ある意味楽しい時間を送ることができています。

こんなのんびりするのは、社会人になってから初めてのこと。

ひょんなことから、大学時代のレポートが入ったファイルを見つ
けました。

(捨てていなかったんだ!でもなんでこんなところに?)

その中に気になる図を見つけてしまいました。

国際経済論のレポートに添付されていた図に目が留まったのです。

 

 

筆者が大学時代に書いたレポートの中で見つけた図

 

 

グローバリゼーションという言葉

 

レポートの課題は、グローバリゼーション。

グローバリゼーションという言葉を日本語に直すと、「世界規模
化」とか「地球規模化」という言葉になるのかもしれません。

現代におけるグローバル化が始まったのは、第2次世界大戦後、
冷戦時代に米国を中心にした西側諸国で、多国籍企業が急成長
した時期ではないかと思います。

でも、いろいろ調べてみると、グローバリゼーションという言葉
は1970年代くらいから存在しているようです。

よりその言葉が広がったのは、ソビエト連邦が崩壊したことに
よって冷戦時代に幕が下ろされた以降で、時代が「統制経済」
から「市場経済」へと大きく舵をきった頃だといえます。

その頃から日本の競争相手は世界中に広がったといえるのです。

 

グローバリゼーションが生んだもの

 

このグローバリゼーションが急速に進展した背景には、上述した
政治的なものばかりがあるのではなく、様々な要因が影響して
いたことが分かっています。

その一つに、技術革新があります。

通信や交通等の分野で飛躍的に技術が進展したことによって、
人やモノ、そして情報の移動が盛んになり、かつスピード化した
ことによって、世界中の結び付きが強まりました。

結果として、個々の活動の影響範囲が大きく広がり、世界の一体
化が凄いスピードで進んだのです。

鉄道も航空機も競うように高速化されました。

携帯電話等の移動体通信とインターネットの普及も、恐ろしい
スピードで進みました。

この「移動手段」と「通信手段」の高速化と大容量化が、グロー
バリゼーションを大きく進展させたともいえます。

我々は、知らないうちにグローバリゼーションの渦の中に引き込
まれていたのです。

 

 

画像素材:Jim Mayes
何もかもが燕のように速くなりました。良いことも悪いことも・・

 

 

そして、もう一つ忘れてはならないのが、国際分業です。

今回のコロナウイルスの影響で、世界の工場ともいえる中国の
経済活動が麻痺した為に、マスク等の多くの製品が手に入らなく
なってしまいました。

国際分業による相互依存は、私たちが知らないところで加速度的
に進んでしまいました。

我々が身に付けるものは、もうその殆どが「made in japan」では
ないのです。

ある意味で日常生活から世界とつながっていたといえます。

 

グローバリゼーションが生んだ課題

 

しかし、グローバリゼーションにも多くの課題があります。

いろいろな技術進展や国際分業の裏側で、大きなリスクが忍び寄
っていたことを我々は気が付かなかったのかもしれません。

筆者の書いた大学のレポートの図には、それがハッキリと示され
ていました。

誰もが懸念していたリスク。

それが、図の左下にあるBの部分です。

 

1.環境劣化・地球温暖化・自然災害

そう地球規模の環境破壊と大規模な自然災害です。

大規模化する自然災害は、環境破壊やCO2排出量の増大による
地球温暖化がその要因とされています。

以前の記事でもご紹介したとおりです。

 

2.金融危機

もう2008年にはリーマンショックが起きましたが、今回の新型
コロナウイルスの影響で、再びその発生が懸念されています。

お金の流れは、一国の国内だけに留まらず世界規模になっていま
す。

予想もつかないところに問題が発生する可能性があるのです。

 

3.(伝染病の)パンデミック

パンデミックのリスクは、昔から語り続けられてきました。

近年では、地域限定ではありましたが、SARSやMARSの脅威に
晒されていました。

日本で大きな問題にならなかっただけで、我々が対応を忘れて
いただけなのです。

 

大学で、ここまでまとめていたことに正直少し驚かされました。

せっかく勉強できているのに、一つも活かされていないのが
残念でたまりません。

 

そして、この3つとも阻止することができていない現実があります。

なぜ阻止できなかったのか?

それを真剣に考えてみることは決して無駄にはならないと思うの
です。

 

画像素材:Jim Mayes

 

 

前例のないことをできるのか?

 

この国には、悪い癖があると筆者は感じています。

その悪い癖とは、前例のないことを拒む体質のことです。

この国の役人が、よく口にする言葉。

「前例がないので許可できません」

企業人にもこの癖は蔓延しています。

リスクを恐れて、新しいことに挑戦しようという意欲はとても
少ないように感じます。

イノベーションをとても起こしにくい体質に陥っているのです。

今回の新型コロナウイルスの対策でも、政府は思い切った対策を
一度も打つことができていません。

新型コロナウイルスの終息に向けては、まだまだ前例のない事を
やらなければなりません。

国民の生活支援や事業者への事業支援、更なる規制も必要になる
かもしれません。

テレワークの普及と共に働き方改革は進むかもしれませんが、
この国にはもっと風土や文化の改革が必要なのだと思うのです。

前例のない対策は、今回のパンデミックだけではなく、毎年猛威
を振るう自然災害や問題爆発が目の前まで迫っている高齢化の
課題を解決できる可能性を秘めています。

前例のない事にも挑戦できる風土と文化がこの国には必要なのだ
と強く感じました。

 

もう一つ言えることは、この課題全てがグローバルで考え、
グローバルで対策を考えなければ意味がないということです。

そして、その対応は国レベルでやらないと意味がないということ
にもなります。

今回の非常事態宣言で、国も把握できたのではないかと思います。

グローバル化された世界の中で生きる日本。

グローバルな課題に対応するためには、国レベルで対応できなけ
れば効果が薄いことをもう一度認識すべき時かもしれません。

国レベルで前例のない事にも果敢に挑戦できる日本であれば、
もう一度世界から賞賛される国になれるかもしれません。

 

今回の記事も最後まで読んでくださり、感謝申し上げます。