家族というKEY-WORD
コロナに翻弄された2020年が終わり、2021年を迎えました。
読者の皆様、新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
2018年の10月から投稿を開始した本ブログも、足掛け4年目に入
りました。
その間に読者の数も大きく増え、たくさんの記事を読んで頂けるように
なりました。
読者の皆様に心より感謝を申し上げます。
こんな堅苦しく面白くもない記事にお付き合い頂いていることに、感謝
の気持ちで一杯です。
新年早々の投稿内容はできる限りお堅い話は抜きにして、読者の皆様が
どのようなことに興味を持っているのか?
どんなことを心配しているのかを読者の皆様のアクセス状況を分析しな
がら筆者の感覚でその傾向についてまとめてみたいと思います。
その内容は人生100年を生き抜くためのヒントになるかもしれません。
今回も是非ともお付き合い頂き、忌憚のないご意見を頂戴できますと
大変助かります。
とても寒い日が続きますね お体を大切にしてください
家族というKEY-WORD
本ブログも昨年末までに132記事を投稿させて頂いたわけですが、記
事のアクセスランキングを見ると1位は2020年7月12日に投稿し
た
「単身赴任やめて家族と暮らそう」でした。
コロナという非常事態のもと、家族の在り方そのものが見直されている
中で、家族というKEY-WORDが注目されたのかもしれません。
2020年8月6日に投稿した「大家族制を復活させよう」もランキン
グ6位に入っていることを考えると、読者の皆さんが家族の在り方につ
いて真剣に考えておられることの現れなのかもしれません。
ただ、家族の在り方をもう一度見直すためには、「働き方」や「住まい
方」そのものも大きく見直す必要があります。
働き方もようやく変わるのか
まだまだ中小企業までには浸透はしていませんが、大企業ではコロナの
影響が大きかった関係で、一気にIT化と共にテレワークが浸透したよう
です。
テレワークが一気に浸透した結果、毎日の通勤から解放されるという思
わぬ変化を味わった社員たちが積極的に導入を進めたという話もありま
した。
それだけではなく、会議やセミナーもパソコン会議でこなすというスタ
イルも定着し、その結果として遅れていたIT化が一気に進んだという印
象が強いようです。
このトレンドに乗って、さらに新しいことを導入して更なる働き方改革
が進む事も期待できそうです。
緊急事態宣言が解除された後は元通りの通勤という会社が多いというこ
とを考えると、会社のためだけでなく、家族の為に働き方を真剣に変え
ていくことが大事なのだと感じます。
でも、家族の為に働き方を変えることは、超高齢化を迎えている日本の
社会ではこれから必須のノウハウになるかもしれません。
いずれ親は高齢になり、そして自身も配偶者も高齢になります。
いつまでも同じ働き方はできないということを考えると「変える」と
いうことは人生の中でとても重要な意味を持つのではないでしょうか。
そして住まい方にも大きな変化が起きようとしています。
以前の記事でもご紹介したとおり、便利な都会から地方への移住が加速
しようとしています。
いきなりの地方というわけではないようで、都市中心から約100Kmの
範囲内を中心に移住が進んでいるようです。
そんな地方への移住をする人の中には、高齢化する親を心配して、近居
や同居をする人も多く存在しているようです。
UR都市機構には、賃貸住宅の中に「近居割」というサービスまで存在
しています。
親の高齢化と共に子供にとっても心配事も増えているためにこのような
ニーズが増え、結果としてこのようなサービスが誕生したものと推察さ
れます。
「高齢になったら高齢者施設を利用する」という、今では当たり前に
なったことですら見直されるようになるのかもしれません。
街中では「訪問介護」や「デイサービス」の拠点や施設が多くみられる
ようになりましたが、今後はその姿も役割も大きく変わることになるか
もしれないのです。
そうなれば、筆者が本ブログの記事で度々ご紹介してきた
住み慣れた自宅と地域で最後まで住み続ける=エイジングインプレイス
の実現も夢ではなくなるのかもしれませんね。
画像素材:PIXTA
高齢者施設は本当に良い所か?
筆者は決して高齢者施設がいいとは思わないのです。
相変わらず高齢者施設の倒産や閉鎖は相次いでいます。
先日新聞に、急速に数を増やしている「サ高住(サービス付き高齢者住
宅)」の監視を政府が強化するという記事が掲載されていました。
施設に入ったからといって安心というわけではありません。
筆者も高齢社会を研究している身として、仕事柄多くの高齢者施設で勉
強をしてきました。
多様性の関係もある為に断言することはできませんが、そこには高齢者
の皆さんにとっての満足や安心、幸せという感覚は感じとれませんでし
た。(あくまでも筆者の感想です)
とあるデイサービスの現場でのこと
朝から利用を始めたデイサービスの利用者さんが午後になると、なぜか
ソワソワする方が増えていきます。
デイサービスでのサービスはざっとこんな感じです。
(施設によって違います)
8-10時 事業者が利用者のお宅まで迎えに来てくれます
10-12時 体操やレクレーション、そして大きなお風呂での入浴
12-13時 昼食
13-15時 再び体操やレクレーション、そして入浴
15-16時 おやつや趣味の時間を楽しむ
17-19時 ご自宅まで送迎
利用開始から入浴、運動、レクレーション等スケジュールが目白押しに
も拘わらず午後になるとそわそわする利用者さんが増えるのはなぜでし
ょうか。
「そわそわ」を具体的に言うと、
・早く家に帰りたいとリクエストを出す人が増える
・何時に家に帰れるのかという問い合わせも増える
・(家に)帰りたいと泣き出す人まで出てくる
決してデイサービスのスタッフが怠けているのではなく、ご本人がデイ
サービスを望んで来るわけではないのだと理解することができました。
(あくまでも筆者の理解です)
やはり住み慣れた家にいたいのです。
たいていの場合、家族の仕事等の事情もあり、デイサービスを利用する
のですが、中には疑問に思うこともたくさんあります。
筆者もデイサービスには、ショートステイという短期間のお泊りがある
ことは知っていたのですが、利用者の中には長期滞在している人が少な
くないのです。
それも大型連休や年末年始も含めてそうなのです。
多くの方が家が近くにあるにも拘わらず、施設で過ごされているという
実態があるのです。
だから利用者の皆さんは、家に帰りたいと漏らすのです。
高齢者のご家族が高齢のご家族(親・祖父母)のことをどのように考え
ているのか?
正直、正月三が日に多くの利用者が存在していることに驚きさえ感じま
す。
ひどい人は、筆者が勉強している間の数か月、一度も家に帰っていない
人もいました。(数か月間ずっと施設に寝泊りしているのです)
その方の家は、施設から車で10数分のところに家があるそうです。
介護保険制度が始まって20年、いろいろな家庭事情があるにせよ、
もうそろそろ家族というもの自体を根本的に見直す時期に来ているのか
もしれません。
画像素材:フォトサリュ
介護保険制度にも様々な問題が発生しています
家族という形をもう一度見直してみる
上記の施設での出来事はほんの一例に過ぎません。
以前の記事でご紹介したとおり介護の約70%は家族や親族の手によって
自宅で行われています。
もっと大変な苦労をされているご家族もおられます。
ただこの高齢化だけは避けたり、逃げたりできるものではないのです。
だからこそ家族一人一人をもう一度見直し、
5年後家族はどうなる
10年後はどうなる
20年後は?
問い直して、考えた上で「働き方」や「住まい方」を見直す時代になっ
たのかもしれません。
見直すには、今回のコロナ禍が良い機会なのかもしれません。
なぜなら全ての人が平等に感染するリスクをもつように、
全ての人が平等に歳をとり、誰もがいつかは高齢者になるのです。
このままでは、自分の親が経験していることを自分も経験することに
なりかねません。
読者の皆様が気にかけておられる「家族」、さらに高齢化が進むこの国
で家族の在り方を考えることは大事なことだと感じました。
今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
本年も人生100年を有意義に、そして幸せに生きていく為に役に立つ
情報を発信し続けていきたいと思います。
今後もご支援賜りますようよろしくお願い申し上げます。
次回の記事は、1月11日頃に投稿予定です。
是非お付き合いください。