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年金はいつからもらえばいいのか

2021年04月11日
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4月から新しい社会保障制度がスタートしました。

 

企業は継続して働くことを希望する社員に70歳までの雇用を保証する
「努力義務」を負うことになったのです。

 

今回は、あくまでも「努力」ですが・・・

 

国は現在の65歳までの「雇用義務」をさらに進めて70歳までの雇用
義務をいずれは企業に課せようとしています。

 

何のためにやっているのかは、読者の皆さんもよく御存知の年金対策の
為です。

 

2013年に改訂された高年齢者雇用安定法による65歳迄の雇用義務
は、2025年4月からすべての企業にとっての義務となります。

 

厚生年金の支給開始年齢は、2013年から3年ごとに1歳ずつ引き上
げられており、2025年に65歳となります。

 

同じタイミングで定年を65歳とすることで、国は退職と厚生年金受給
の間の収入の無い期間をなくそうと考えているのです。

 

でも、以前の記事でもご紹介したとおり、65歳までの雇用延長をする
だけでも雇用される側と雇用する側の間で多くの問題が発生していたこ
とを考えると筆者は「どんな酷いことになるんだろうか・・」と、とて
も心配になります。

 

今回の記事は、読者の皆さんと一緒にいつから年金をもらうべきなのだ
ろうかということを考えてみたいと思います。

 

 

 

画像素材:Jim Mayse
この国では4月1日になると、新しいことが出来るようになります
何か変に「年度」に拘る国民性がありますよね

 

 

狸の皮算用

 

 

そんな中、2018年に厚労省が、現在原則65歳になっている公的年
金の受給開始時期を70歳まで遅らせた場合の年金水準の試算を公表し
ていたことを筆者はハタと思い出しました。

 

2014年度の基準値をもとに夫婦2人のモデル世帯で計算した場合、
70歳まで働き、年金の受け取りも70歳まで遅らせると、60歳で仕
事を辞めて65歳から年金を受け取る一般的なケース(月額受給額21万
8000円)の金額から月33万1000円となり、最大10万円以上
増えると当時の公表値で示されていたのです。

現在でも年金の支給開始は原則として65歳からですが、受給開始の時
期は60~70歳の間で選べることになっています。

 

ようするに、いつ受給を開始しても平均寿命までの受給総額は変わらな
い設計となっているわけです。

 

上記のとおり繰り下げ受給を選択すると1カ月につき0.7%ずつ増額
されることになるそうなのですが、現在繰り下げ受給の利用者は全体の
僅か約1%にとどまっているのだそうです。

 

それもそのはず高齢期になってもキチンと働ける人は少ないからです。

 

年金に頼らなければ生活ができない人が多いのです。

 

付け加えると、年金だけでは食べていけないので、少し働いたり、貯金
を取り崩して生活をしている高齢者の皆さんが多いというのが実態です。

 

 

 

総務省が発表した年金受給世帯の家計収支を示したものです
年金だけでは生活が成り立たない実態がよく分かります
上図のピンク色の部分が年金です

 

 

 

そこで国は、継続雇用年齢を現行の65歳から70歳に引き上げたいと
考えて、今回70歳までの雇用「努力義務」となったわけです。

 

この「努力義務」を企業がどこまで「努力」するのかは不透明ですが。

 

どこからか、「65歳でも大変なのに、もう勘弁してほしい」という声
も聞こえてきそうです。

日本で一番大きな会社(自動車会社)の社長さんが、「これ以上は無理」
とつぶやいたのを筆者もしっかり覚えています。

 

今回の社会保障制度の改革で、国は年金の受給開始時期を70歳まで上
げていくだけでなく、70歳以上も選択できるよう検討を進めているよ
うです。

 

2018年に公表されていたその試算内容は下記のとおりです。

 

<厚労省試算内容>

 

 

平均手取り月収が34万8000円(ボーナス込み)で40年間会社勤
めをした夫と専業主婦をモデルケースについて試算。

 

65歳まで仕事を継続すると、65歳で受給を開始した場合の年金額は
月22万8000円となり、60歳で仕事を辞めた場合より微増する。

 

65歳まで働き、受給開始時期を70歳に繰り下げた場合は月32万
3000円と大幅に受け取りが増える。

 

70歳まで働き、70歳から受給開始するとさらに増え、33万10
00円になる。

 

といった狸の皮算用が記載されていました。

 


画像素材:Jim Mayse
狸の皮算用より、希望の光(明るい見通し)が見てみたいです

 

 

上図に示したとおり、23万円の収入では夫婦2人の生活では赤字が出
ます。

30万円を超える支給額であれば、前述の家計にかかる費用は何とか賄
えそうです。

ようするに、十分な貯えがないのであれば、70歳まで働くしかないと
いうのが現実なのです。

 

この試算には、高齢になっても働き続け、年金の受給開始も遅らせた場
合の年金受け取り額をイメージしてもらう狙いがあるそうなのですが、
本当に70歳まで家計をやりくりしていけるぐらいの収入をもらえる仕
事につけるのかが一番の問題です。

 

これからも社会保障費は高齢化の進展と共に鰻登りに上昇していきそう
です。

 

下手をすると、年金受給額が下がっていく可能性も十分あります。

 

受給年齢を先送りして受給金額を上げることは、年金受給額が下がった
ことにも対応できる可能性を秘めているかもしれませんね。

マイナスイメージよりもプラスイメージに受け取ってもらい、高齢にな
っても働く意欲が湧く政策にして欲しいものです。

 

ただ、本当に働けるのか?

生き甲斐や遣り甲斐を持って働けるのか?

 

そこに大きな問題があります。

 

それができないのであれば、年金受給年齢を先送りする意味はないのか
もしれません。

 

そして、本当に大事なことは、70歳迄健康を維持して、やり甲斐をも
って働くということです。

 

筆者も先日61歳になりました。

60歳を超えてもやり甲斐や生き甲斐を持って働けることに感謝してい
ます。

日々苦労の連続ですが、働ける喜びを持てることは大事なことです。

 

頭がそんなに良くないので、難しいことは言えませんが、

できる限り社会保障に頼らずに、

元気で働き続け、

できる限り長い間、「支える側」に居続けることが、

後世の為、社会の為になるのだと考えています。

 

 

 

今回の記事も最後まで読んでくださり、感謝申し上げます。