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学ぶこと

2022年02月19日
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先日新聞を読んでいると、新幹線で突然中年男性が大声で隣席の人に話
しかけて周囲を驚かせたという記事に目が止まりました。

 

コロナ感染予防を徹底する為にマスクをした乗客が静かに時間を過ごし
ていた車中での出来事のようです。

 

話しかけた中年男性と同じ年代の話しかけられた男性は、何が起きてい
るのかをすぐに察知したらしく、さらりとかわすように返答したようで
す。

 

話しかけられた男性は、瞬時に相手の男性が認知症であることを悟った
のです。

 

認知症男性のとなりに座っていた男性の妻の慌てた様子を見て、男性は
あらためて自分の判断は正しかったと確信したと思います。

 

もう街の中で、認知症を患った方を見つけるのは難しくなくなりました。

 

以前の記事でもご紹介したように認知症は誰もが罹る可能性がある病気
で、いつ発症するかも個人によって異なる病気です。

 

自分は大丈夫と思って油断していると痛い目に遭います。

 

もう若年性の認知症も稀ではなくなりつつあります。

 

 

 

コロナ感染拡大時には新幹線もガラガラで貸し切り状態でした

 

 

認知症予防には学ぶことが一番

 

 

以前の記事で認知症予防になる食品をご紹介したことがあるのですが、
認知症予防の基本は脳の活性化です。

 

脳の活性化と老化の抑制は密接な関係があります。

 

脳(頭)を働かせることは老化と認知症の予防の両方に効果があるので
す。

 

勉強をすることでも、仕事をすることでもなんでもいいのです。

 

脳を動かす。

 

何もしないことが一番危険なのです。

 

定年後、家でゴロゴロしながらテレビを見てボケェ~としていると、危
険度が増します。

 

脳を働かせる方法はたくさんありますが、特に学ぶことは効果が絶大で
す。

 

学ぶことは脳の活性化だけでなく、若さを保つ効果もあることを知って
おくべきだと思います。

 

よくTVに出ているタモリさんや鶴瓶さんを見ると、いつまでも若く見え
ませんか?

 

お二人とも学ぶこと、何事にも好奇心を持つことを大事にされているそ
うです。

 

筆者も40代、会社の研修で学び直しをするまでは学んでいませんでし
た。

それが、会社の2年間にも及ぶ研修で脳が刺激を受けたのです。

それ以来、異業種交流会を含めて学ぶ機会がグッと増えました。

 

50代は仕事をしながらずっと大学院や大学の研究所で学んでいました
が、よく40代と間違えられました。(本当です 笑・・)

 

今でもTVは朝と夜のニュースを見るくらいで、朝6時から夜9時まで学
ぶことが中心の毎日を過ごしています。

 

若い頃は学ぶことを疎かにしていましたが、40代半ばからずっと学ぶ
ことと仕事を続けています。

 

でも、俺はもう十分働いたからこれ以上働きたくないという人もいるか
もしれませんね。

 

以前の記事でもご紹介したようにこの日本ではいつまでも働きたいとい
う人が多いのですが、下図のように欧州の人は逆に働きたくない人も多
いようです。

 

 

 

上図は、OECDが2010年に各国の60~64歳までの男性を対象に
雇用に対する意識を調査した結果を筆者が図式化したものです。
フランスは10人の内2人しか働きたいと答えだけでしたが、日本は
約8割の男性が働きたいと答え、フランスとは逆の結果となりました。

 

 

 

フランス人は余暇を大事にするのでわかるような気がするのですが、意
外にもドイツ人も高くないのですね。

 

そんな働きたくない人はTVではなく、パソコンの前に座りましょう。

 

オジさんはパソコンで音楽を聴いたりしないようですが、パソコンや
スマホでYouTubeを楽しんでいる人は意外と多いですよね。

 

このYouTubeには、音楽や面白い動画以外にも、様々なジャンルの動画
が公開されています。

 

その中に、高齢者向けの認知症予防ツールがたくさんあるのです。

 

結構面白いものもあって、クイズを通して脳を活性化して、記憶力・想
像力・判断力を高める脳トレーニング(脳トレ)なんかがあります。

 

例えば

 

クロスワードパズル

記憶力クイズ

漢字やひらがなで穴埋めをしたり、並べ替えなんかをするもの

間違い探し

筆算等の計算問題
(動画で買い物に行ってお釣りを計算するようなものもあるんです)

昭和時代の出来事や名曲を当てるようなクイズまであります

 

高齢者用なんてとバカにしていると、楽しくて時間を忘れてハマってし
まいます。

 

筆者も高齢者施設で勉強している時は、レクリエーションを担当するこ
ともありました。

高齢の入所者さんはこの時間をとても楽しみにしています。

 

「ねぇ、なんかやってくれるんでしょ」

 

と、よく声をかけられ催促されました。

 

施設によって好みも違っていて、カルタが流行っている施設、体操が盛
んな施設、懐メロが大好きな施設等様々です。

 

懐メロは、美空ひばりさんが絶大な人気があるのですが、意外にも嵐を
聞きたい人も多いのです。

 

なんで嵐なんですか? と聞くと、よくお孫さんと聴いていたようです。

 

でも、どれも認知症対策に効果があります。

 

なんで、懐メロなんだよ! TVとおんなじじゃないか!

 

なんて声も聞こえてきそうですが、昔を思い出すことは認知症予防に効
果があるのです。

 

YouTubeは娯楽だけではなく、とても勉強になるものも多いのです。

 

でも、今の日本人はこんなちょっとした学びもできないようになってい
るのかもしれません。

 

 

 

筆者が高齢者施設でやっていた「高齢大学」のプレゼン資料の一部です
80~90代の高齢者の皆さんが真剣に勉強をするのです。驚きでした

 

 

今の日本

 

 

上記に書いたようにちょっとした学びはとても良い事なのですが、最近
日本人はあまり学ばなくなったのかもしれませんね。

 

格差の影響で貧困が広がったこともあり、余裕のある家庭が少なくなっ
ているのかもしれません。

 

学ぶためには時間とお金が必要です。

 

今の日本は、非正規が増え、世帯収入も減っていくばかりです。

 

悩み事が多くなって、自分の価値を上げる為に学ぶという行為が減って
いるような気がするのです。

 

今の日本は自ら価値を下げ、自分で自分の首を絞めているような形にな
っています。

 

非正規が増えるということは、仕事の対価がドンドン下がるということ。

 

ドンドン日本人の仕事の価値が下がっていく。

 

一部の大企業ばかりが儲かり、中小企業では投資もできません。

 

結果としてデジタル化も大幅に遅れ、生産性も上がりません。

 

国はもっと国民に学べる環境を提供すべきなのかもしれません。

 

教育を通して人を育てることをしなくなった組織も国も弱くなります。

 

学ぶという行為を疎かにしたことによって、日本の価値が低下している
ように感じています。

 

そして学びは、子供から高齢者まで全ての世代で大事なことです。

 

学びは夢へとつながります。

 

この国は、子供も大人も夢が消えてしまいました。

 

金儲けが夢とスリ替わり、金の亡者がリーダーになってしまいました

結果、多くのリーダーの質が劣化してしまったのです。

 

これも学ぶことを疎かにした結果かもしれません。

 

学べば、何が一番大切なことかがわかるはずなのですが・・

 

 

以前の記事でもご紹介した国別の大学進学率と大学入学の平均年齢です
外国は社会人になってから学び直しをしていることがわかります
それに比べて日本は大学に入った後はあまり勉強をしていないようです

 

 

高齢期の学び

 

 

上述のように身の回りのものをうまく使えば、認知症予防は難しい事で
はないことがわかりました。

 

是非、高齢期の方々が学ぶことの重要性を他の世代に見せて欲しいので
す。

 

それが認知症という癌よりも恐い病気への対応法となります。

 

認知症予防は、虫歯予防と同じなのです。

 

キチンと予防しようと努力すれば、配偶者や子供に迷惑をかけることは
ありません。

 

人生の最後に自分のことがわからずに死ぬのは悲しい事かもしれません。
(あくまでも筆者の考えです)

 

認知症予防に興味を持った方は、是非パソコンで検索してみてください。

 

きっとハマってしまうと思いますよ(笑)。

 

スマホゲームも脳トレにはならないとは言いませんが、高齢期になれば
認知症予防ができてハマるものを選択した方がいいかもしれませんね。

 

 

今回の記事は、認知症予防を通して学ぶことの重要性を考えてみました。

 

過去にも同じ趣旨の記事も投稿しています。

 

是非参考にしてみてください。

 

この学ぶ事、またご一緒に考えていきましょう!

 

 

今回の記事も最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。