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高齢者ではなく功労者

2022年07月09日
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高齢者ではなく、貢献者

 

 

先日とあるセミナーでとても良い言葉を聞きました。

 

そのセミナーの講師は、教育者の水谷 修先生でした。

 

元(定時制)高等の学校教諭であり、児童福祉運動家、そして教育評論
家でもあります。

 

自ら水谷青少年問題研究所を立ち上げて、子供たちの貧困・いじめ・不
登校・引きこもり・心の病・自殺・非行(売春・薬物・暴力等)等の様
々な問題と取り組んでこられたとても立派な方です。

 

水谷先生のホームページを見ると、一番最初にメッセージが目に飛び込
んできます。

 

私たち大人には、

すべての子どもたちを笑顔に、

幸せにする義務があります

 

子どもたちは、

私たち大人からの助けを

待っています

 

子供達を「夜の世界(ダークサイド)」から「昼の世界(まっとうなと
ころ)」引き戻す夜回り活動を全国レベルで実施してこられた先生の切
実な願いがこの言葉には籠っています。

 

とても考えさせる言葉ですが、セミナーの冒頭に水谷先生からこんな言
葉が投げつけられました。

 

最近こんな言葉を子供達に投げかけてはいませんか?

 

・なにをやってるんだー

・ノロノロして

・うるさいねー

・こんなこともできないのかー

 

温かい・優しい・美しい・思いやりのある言葉ではなく、酷い・厳しい・
追い詰める言葉が多くなってはいませんか?

 

家庭とはとても大事なところだと先生はおっしゃられていました。

 

コロナの影響や貧困・格差の拡大で、我々の住んでいる「昼の世界」に
「夜の世界」がドンドン入り込んできていると水谷先生は心配されてい
たのです。

 

水谷先生は今年66歳だそうです。

 

筆者よりも白髪が目立つ先生は、自身を高齢者と言いながら、この高齢
者という言葉がとても嫌いだと言っておられました。

 

高齢者ではなく長年この国の社会に貢献してきた「功労者」だと。

 

筆者もとてもこの言葉が好きになりました。

 

 

画像素材:フォトサリュ 水谷先生は、「夜の世界(ダークサイド)」
がドンドン広がっていると警鐘を鳴らされています

 

 

国の正しい形

 

 

水谷先生は、30年以上も夜の世界から子供たちを救い出すために活動
をしてきました。

 

何とかしたいという想いでいろいろな方々にこの窮状を訴え続けてきた
そうです。

 

(大物も含めて)政治家にも訴えたそうですが、政治家の答えに愕然と
したそうです。

 

「景気が回復したら(経済が良くなってきたら)そんな心配は減ってい
くよ…」

 

問題の本質を全く把握できていないのです。

 

いや、問題を真剣に見ようとしないのだそうです。

 

そして経済は30年以上も沈みこんだままです。

 

格差は拡大し、富める者は更に富み、貧しいものは更に貧しくなる。

 

子供の貧困は今より良くなる傾向にはありません。

 

そんな政治家を見て、水谷先生が感じたことがあるそうです。

 

「この国は、国があって、その上に国民がある」

 

でも、本当は、

 

「国民があって、国がある筈」

 

だと筆者も思います。

 

本来は国民があって、国がある筈なのに、この国の殆どの政治家は国民
を見てはいません。

 

多くの人が炊き出しに並び、苦しい生活を強いられている中でも、

 

「物価高は許容内…」

「インフレ率は海外と比べて低い…」

 

こんな上っ面なデータを見るだけで、生活の現場を見る政治家はいませ
ん。

 

自分達だけは毎日血税の大金を使って裕福な生活をしています。

 

以前の記事でご紹介した「文通費」の問題すら何カ月経っても解決でき
ない。

 

そして今度行われる参議院選挙の争点は物価高だと語ります。

 

選挙の為に政治をしているのかと呆れ果てます。

 

結局は自分たちの立場と懐しか眼中にないのかもしれません。

 

水谷先生の言う、「まず国民ありき」の姿勢を持った政治家を国民が擁
立しなければ、国民の生活は改善しないと思うのです。

 

 

この国は昔から「国があって国民が存在する」形でした
本当は「まず国民がいて国が存在する」という形が正しいのです

 

 

功労者への扱い

 

 

水谷先生の言う、高齢者ではなく功労者が正しいのであれば、功労者に
相応しい扱いをすべきです。

 

働きたくても働けない

 

60歳を超えると、介護の仕事か清掃の仕事くらいしかない…

 

長い間この国を(国の下から)支えてくれた人間をこんなに粗末に扱う
国とはどんな国でしょうか?

 

成長が止まり、国も通貨も価値を落としていく状態を正しい目で見れば
高齢者も含めて(国を下支えする基盤でもある)国民を活かす方法を考
えなければならないのではないのかと考えます。

 

そんな政治家が出てこないのであれば、国民が育てる時代が来ています。

 

既成政党では難しいと言わざるを得ません。

 

今回は、水谷先生の素晴らしい言葉をお聞きして、素直な気持ちである
べき姿を考えてみました。

 

 

今回の記事も最期まで読んでくださり、感謝申し上げます。