疾病弱者をどう救うのか
コロナ第8波は予想外の展開を見せています。
弱毒化したとして行動制限がないままにお正月の休みを経て、1日の死
亡者数は過去最大となり、500人に届きそうな勢いです。
行動制限をなくしたお隣り中国の状況も深刻です。
ただ、日本と中国に共通点があります。
それは犠牲になっているのは、基礎疾患を持っている高齢者だというこ
とです。
高齢化率は日本ほど高くない中国ですが、人口が14億人もいる関係で、
高齢者数は日本を遥かに上回ります。
今中国で起きていることが、これからこの日本でも起こりうるのです。
ようするに、これからも高齢者の犠牲者が増えるということです。
今は高齢者施設でクラスターが起きていますが、症状がない陽性者によ
って市中の高齢者に感染が広まっていく可能性が高いのです。
それにしても、国は死亡者の総数が鰻登りになる中で何も対応策を見出
さないつもりなのでしょうか。
もう老い先短い高齢者等どうでもよくて、経済重視ということでしょう
か。
このまま犠牲者が増えて行けば、高齢者も高齢者を抱える家族も黙って
はいないでしょう。
そして、コロナだけでなく。インフルエンザまで流行期に入りました。
まさに「疾病弱者」にとっては、最悪の冬を迎えています。
北海道の冬は全てが凍てつき厳しいです
高齢者施設や医療機関は地獄
高齢者施設で発生するクラスターの数が増え続けています。
当然のごとく、施設内で陽性者が出れば、濃厚接触者は勤務できなくな
り、そうでなくても人手不足の施設は大変なことになります。
たとえ第7波までの経験があったとしても、精神的にも肉体的にも相当
な負担を強いられている施設職員にとっては、「いい加減もう何とかし
て欲しい」というのが本音でしょう。
施設内でクラスターが発生しても、病院に受け入れてくれるのは重症者
だけで、施設ではゾーニングで陽性者とそれ以外の入所者を分けて対応
しています。
とんでもなく負担が増えているのです。
離職率が異常に高い高齢者施設にとって、クラスターによる負担増は、
新たな離職理由にもなりつつあります。
そして、施設職員の多くが子育てをしている女性であることも大きく影
響しています。
今回は過去の感染波とは違って、学校が休みではありません。
子供が学校で感染し、子供から親(施設職員)へ感染し、結果的に疾病
弱者である入所者(高齢者)への感染も危惧されています。
行動制限もなく、何らかの対策もない中での感染対策は非常に難しいの
です。
屋根を覆いこむような雪と氷柱、筆者もこんな風景は初めてでした
完全に緩んでいる
こんなにも死者数が増えているにも拘わらず、国と社会の反応も鈍いこ
とは確かです。
公共交通機関でもマスクすらしない人間が若者を中心に増え続けていま
す。
それも満員電車の中にもそんな人間が存在しているのには少し驚かされ
ます。
筆者はよく新幹線を使うのですが、小綺麗なスーツ姿をしている立派そ
うに見えるサラリーマン程マスクもせずに複数人で(打合せ風に)おし
ゃべりをしているのをよく見かけます。
そして、よくよく車内を見渡すと多くの人間がマスクを外しているので
す。
車内では度々「マスク着用のお願い」がアナウンスされているにも拘わ
らずです。
もう弱毒化したコロナ等恐くないのかもしれませんが、自分の周りに疾
病弱者がいるかもしれないという配慮は全く感じることはできません。
筆者は、コロナで犠牲になった高齢者のご家族は国を訴えるべきだと思
います。
もうコロナの累計死者数は、6万人を突破しました。
急増したのは、弱毒化したとされる第7波以降です。
経済優先として、高齢者の命を軽視した責任を国に取らせるべきだと思
います。(あくまでも筆者の私感です)
もし、経済優先だとしても、疾病弱者への配慮は怠るべきではなかった
のだと感じています。
少なくとも、次のパンデミックまでには、シッカリと今回の検証をして、
次に備える必要があります。
ワクチン以外にすべきことはあったはずなのです。
間違いなく…
コロナ第5波くらいまでは、新幹線もこんな状態で安心でしたが…
今は以前と同じ「走る居酒屋」のような状態に戻りました
どうやって防ぐのか
どうやら第8波では収束しそうにないことはわかってきました。
歴史を見ると、過去のパンデミックの記録では、2~3年で弱毒化して
収束していました。
しかし、グローバル化で移動のスピードが上がり、自由度が増してしま
った今の世界ではそれでは終わらないということがわかってきました。
もしかすると、冗談抜きで「ウイズコロナ」の時代に突入してしまった
のかもしれません。
そして、この日本は今以上に深刻な高齢化の時代を迎えます。
高齢化率は、人口減少を伴ないながら40%迄引き上がっていきます。
その時に今と同じような対策をしていては、人口減少が加速してしまい
そうです。
コロナで高齢者がたくさん死ぬから、社会保障費が助かるかもと冗談で
もいえないでしょう。
なぜなら誰もがいつかは高齢者になるからです。
ウイズコロナでも、疾病弱者である高齢者が犠牲にならない社会の構築
が必要なのです。
といっても、そんな社会がすぐに到来するわけでもなく、それまではセ
ルフマネジメントが基本です。
家族がいる場合には、家族全員がセルフマネジメントを実施できないと
感染対策に穴が開いてしまいます。
いつ迄この感染の波が続くのか見当も付きませんが、このウイルスとの
闘いに勝利するまでは気が抜けません。
死んでしまっては、そこで全てが終わります。
感染対策については、以前トピックス欄でご紹介した「感染対策」につ
いてをご確認頂けますと幸いです。
コロナとインフルエンザに挟み撃ちをされて厳しい状況ですが、頑張り
ましょう!
今回の記事も最期までお付き合い頂き、感謝申し上げます。