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介護離職はこれからも増えていくのか

2023年11月04日
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2018年10月に投稿を開始したこのブログも、丸5年が経ちました。

 

これから6年目に突入します。

 

投稿させて頂いた記事も280を超え、300記事に届きそうです。

 

ここ迄続けてこれましたのも、読者の皆様のご支援のお陰と、改めて感
謝の気持ちで一杯です。

 

これからも、世界に類を見ないこの超高齢社会を生きていく皆さんにと
って、少しでも何かの参考になるような情報や考えを発信していきたい
と考えています。

 

世の中には面白い動画サイトが溢れていて、こんな真面目腐ったブログ
に興味を持って頂く方は多くはないのですが、これからも更に深く進行
していく少子高齢化の社会を生き抜く方々にとって役立つことを願うば
かりです。

 

今後ともご支援賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 

それでは今回も拙い内容ですが、お付き合いください。

 

 

5年前は季節に合わせてこんな表紙でブログを飾っていました

 

 

心配になったこと

 

 

先日ある高齢者住宅で心配になったことがありました。

 

20年近くも高齢者住宅に入居されていた高齢の女性が施設に移られる
ことになったのですが、部屋の片づけにその女性の娘さんが来られてい
たのです。

 

部屋の中に忘れ物が多く、バタバタと片づける娘さんを見ていると、全
く余裕がなく、とても大変そうに見えました。

 

どうやら仕事を休むことができないようで、仕事の合間を縫って作業を
しているようでした。

 

玄関に置き去りになっていた車椅子を押して運びながら部屋を後にする
娘さんの後ろ姿から、苦労が滲みだしているような錯覚すら覚えたので
す。

 

「これから(お母さんが)施設に入っても楽ではないだろうに…」

 

と、筆者は呟いてしまったのです。

 

働きながら高齢の親の介護や看護をすることは、とても大変です。

 

体力的にも精神的にもかなりの負担になります。

 

複数の家族や親族と負担を分散できればいいのですが、独りで全てを
背負うのはかなり厳しいと言えるのです。

 

 

困った時こそ誰かと相談しながら少しでも良策を考える…
写真は、奈良公園(東大寺付近)

 

 

介護離職の実態

 

 

今行われている国会審議でも、この介護離職のことが取り上げられてい
ました。

 

親の介護を理由に、仕事を辞める人が後を絶たないようです。

 

以前の記事で介護離職が10万人を超えたとご紹介したことがありまし
た。

 

その後、一旦減少に転じた後、また最近増加し、去年(2022年)は
また10万人を超えてしまったようです。

 

政府は介護離職ゼロを目標に掲げて、介護休業等の施策で仕事と(介護
の)両立する為の支援制度の充実を図ってきました。

 

ただ、(男性の)育児休暇同様に利用する人が少ないという実態がある
ようです。

 

取得したくても、現実はなかなか取れないのでしょう…

 

親が遠方の住んでいる場合等は、特に簡単には取得しにくいのは理解が
できます。

 

家族の介護が必要になった場合に、会社に申請をして要件を満たせば
93日介護休暇が取得できます。

 

ようするに約3カ月間仕事を休むことができる制度があるのですが、
3カ月も仕事を休むことが現実として難しいということと、

 

逆に介護の性質上3カ月で全て問題を片づけることは不可能であるこ
とが、その利用を妨げる要因になっていそうな気がします。

 

休職期間中は、原則給与の3分の2の給付金が、雇用保険制度で支給さ
れますが、お金だけで解決できる問題ではありません。

 

親のことだけでなく、子供の世話や家族のことも考えなければならない
のです。

 

支援制度があったとしても、介護と仕事を両立させることは、至難の業
といえそうです。

 

介護離職された方を年代別で見ると、40代と50代、それに60代の
離職が圧倒的に多く、高齢の親の介護や看護が大きく影響していること
がわかります。

 

早い方で60代~70代、そして80代、90代の親を持つ子供世代で
介護離職が広がっています。

 

国の統計数字では10万6千人とのことですが、統計方法にもよります
ので、実際にはもっと大きな数字である可能性も高いのです。

 

 

独りで悩むことだけはしたくないものですね
写真は奈良公園(東大寺付近)

 

 

2025年問題

 

 

そしてこの介護離職が一気に増えそうなのが、2025年以降です。

 

団塊の世代が全て後期高齢者の域に突入する2025年、75歳を超え
る人が一気に増え、介護のリスクが一段と増していきます。

 

そして団塊の世代の子供達である団塊ジュニアの世代がその煽りを食う
ことになりそうなのです。

 

2025年問題が爆発する頃には、団塊ジュニアの皆さんはもっとも厳
しい50代を迎えます。

 

子供の教育費等で一番お金が必要な時に、介護離職をして収入が減るこ
とはとても厳しく、そこに親の介護による支出が重なるようなことにな
れば、二重三重の苦しみを味わいかねません。

 

もう一つの課題として団塊ジュニアの世代は、学校卒業時にバブルが崩
壊し、就職氷河期を経験しています。

 

その影響で、非正規での雇用を余儀なくされている方々も少なくありま
せん。

 

団塊世代のように裕福な人は多くはないかもしれないのです。

 

非正規の場合、上述の支援制度が適用されていないケースもあるかもし
れません。

 

どちらにしても、親の介護・看護は自分達の生活に大きく影響すること
になることだけはハッキリとしています。

 

団塊の世代が介護世代になるまでに対応策を考えておく必要があるので
す。

 

 

 

画像素材:PIXTA 今こそ家族の絆で介護に対抗する時なのです

 

 

子供世代だけでなく企業も大変になる

 

 

前回の記事で、人手不足が深刻になりつつあるとご紹介しました。

 

人手不足の中で、企業にとっても社員の親の介護問題は、大きなインパ
クトになりかねません。

 

2025年以降、親も含めた家族(親族)を介護しながら働く人が、
大きく増えていくことが予想されます。

 

介護離職する方も大変ですが、介護離職される方(会社)も大変なので
す。

 

国の統計では、昨年(2022年)家族の介護をしながら働いている方
は、国内で約365万人だそうです。

 

過去10年間で70万人以上も増加しているそうなのです。

 

この365万人、昨年(2022年)の就業者人口が6773万人でし
たので、働く人全体の約5.4%に達しています。

 

そして、2025年以降その数は急速に増えていくことになるのです。

 

この問題、企業にとっても死活問題になりそうです。

 

高齢の親を持った子供世代の問題だけではないのです…

 

40代~60代の社員を抱えている企業の問題でもあるのです…

 

 

 

画像素材:フォトサリュ 
この問題、大企業にも、中小企業にも、平等にやってきます

 

 

そして、少子高齢化という国難に直面しているこの国全体の問題でもあ
るのです。

 

それぞれの立場で、そして包括的な問題解決を考えておかなければなり
ません。

 

この親の介護の問題、実は突然やってきます。

 

この前、帰省した時には全然元気だったのに…

 

2019年の国民生活基礎調査によると、要介護状態になる要因の1位
は認知症ですが、2位は脳血管疾患(脳卒中)だそうです。

 

ようするに突発性の病気で、いきなり要介護状態になるのです。

 

それも高齢になればなるほどそのリスクは高まることになります。

 

今回の記事の中でご紹介した「数字」をどう捉えるか…

 

とても今の生活で精一杯と諦めるか、リスクに備えてできる限りの対応
策を考えておくのか、

 

今後の人生を大きく左右することになるかもしれません。

 

団塊の世代の方々は、親の介護で苦労することは多くはなかったのでし
ょう。

 

対応策を考える必要もなかった…のかも…

 

今の現役世代でいろいろな対応策を考えておくしかないのです。

 

・(親の介護という)リスクを明確(見える化)にして

 

・家族や親族によるサポート(体制)を明確にしてリスクを分散する

 

・そして地域のサポート体制(行政・NPO等の団体)も調査しておく

 

そんな作業の中で、兄弟姉妹や親族の絆を見直すことができれば素晴ら
しいことかもしれませんね。

 

このノウハウ、ご自身が高齢になった時に、子供達が活用することもで
きます。

 

この少子高齢化という国難への対応策、国民全てで考えていく必要が
あるのです。

 

弱った高齢者を施設へ入れる…

 

それだけでは問題は解決しないことだけはハッキリしています。

 

 

今回の記事では、介護離職について考えてみました。

 

 

今回の記事も最期までお付き合い頂き、感謝申し上げます。