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ミッドライフクライシスの次にあるモノ

2025年07月19日
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先日テレビを見ていて気になる言葉を耳にしました。

 

「ミッドライフクライシス」

 

中年の方々が、仕事のことや家族との関係、そしてこれからの人生を考
えて思い悩む現象のことをこう呼んでいるそうです。

 

思い悩んでいる方々の声を聞いていると、どうやら就職氷河期の世代が
中心で、自分の将来に明るいモノを見出せない辛さのようなものを感じ
てしまいました。

 

(言葉にできないような)漠然とした不安…

 

自分の人生には意味があるのだろうか…

 

ネガティブな考えしか浮かばない…

 

焦燥感に涙が止まらない…

 

非正規、安定しない生活、未婚…

 

こんな生活がいつまで続くのか…

 

もっと違う人生があったのではないか…

 

何を生きる糧にしていいのかわからない…

 

こんな内容が多く、聞いている立場の人間が辛くなるような言葉が並ん
でいました。

 

 

北海道にいる時、畑に舞い降りた白鳥が泥だらけになって餌を探して
いるところに遭遇しました。白い鳥が泥だらけで真っ黒なのです…

 

 

物価高に低賃金、

 

生きていくのが精一杯、

 

確かに国民の大部分がこんな苦しい状況にあることはわかってはいるの
ですが、こんな言葉を聞いていると何とかできないのかという怒りのよ
うな気持ちが湧き上がってきます。

 

多くが40~50代の皆さんで、早い方は30代後半で悩みを口にして
いました。

 

筆者は少し不安になってしまいました。

 

こんな方々が、このまま高齢者の仲間入りをしたらどうなるのか…

 

早い方ならもう数年で高齢者の仲間入りをする方もいるのです。

 

そんなことを考えると、少し寒気がしてきました。

 

この世代が受け取る年金受給額は、今の世代と比較しても相当な減額と
なります。

 

元々非正規等で収入が少ない為、仕方がないのですが…

 

そこに高齢期ではキチンと収入が得られる仕事が極めて少ないことを考
慮すると気持ちが暗くなってしまいます。

 

高齢期の方々もある意味中年の方々と同じように様々な悩み事は抱えて
いるものの、自分たちの社会保障費を支えている皆さんがこんな状態で
は心穏やかではいられません。

 

ただ、高齢期の皆さんが何かできるわけでもないのです。

 

できるとすれば、高齢期でもキチンと納得のできる収入が得られる働き
方ができることを中年の方々に見せることくらいしかできないのです。

 

クライシスとは、「危機」を現す言葉ですが、まさに日本人の新たな危
機を現すような事態が起きていると言ってもいいのかもしれません。

 

 

観光地に行くと外国人観光客だらけです
皆さん楽しそうですが、楽しそうな日本人を見つけるのは一苦労かも

 

 

ミッドライフ、

 

中年の方々の危機が、もっと若い世代に伝染しなければいいのですが…

 

そんなことにもなれば、どうなるのか…

 

少子化はさらに加速するのかもしれませんね。

 

少子化だけでなく、社会全体が不安定な状態になっていけば、治安の悪
化も懸念されます。

 

セーフティーネットが崩壊すれば、弱い立場の方々が今より更に窮地に
追いやられる可能性も高くなるのです。

 

気が付けば、政治家と役人と一握りの富裕層以外は生活保護者ばかりな
んていう社会にならなければいいのですが…

 

大事なことは、この国の舵取りをしている方々が、このクライシス(危
機)に目を背けずに自分の目で直視することから始めるべきだと筆者は
考えています。

 

もうすぐ大きな選挙が行われます。

 

政治家の皆さんは、自分たちの政党の方針や施策を訴えていますが、そ
の声を聞いている国民の心は冷めているような気がします。

 

それを象徴するかのように、この国の選挙の投票率は他国と比較して異
常に低いのです。

 

誰がやっても同じ…

 

何も変わらないし、選挙に行っても何もいいことはない…

 

選挙演説に集まっているのは、ユーチューバーばかりなんて状況になら
なければいいのですが…

 

そんな諦めにも近い声を政治家の皆さんがキチンと聞いているのであれ
ば、選挙公約として発表される施策の中身も、もっと変わるかもしれま
せんね。

 

物価高や生活の困窮…

 

1回きりのバラマキ支援金が、本当に効果のあるものかは疑問です。

 

それよりも国民が元気になる施策はないのでしょうか…

 

前述のような声を上げる中年の皆さん方が少しでも元気になる施策が必
要だと感じます。

 

少子化対策も同じです。

 

子供手当も大事かもしれませんが、子供たちが元気になるような施策が
もっと必要だと思うのです。

 

以前の記事でご紹介したように、多くの日本の子供たちは自分たちが将
来幸せになれると思ってはいません。

 

そこに大きな問題があると筆者は考えています。

 

以前の記事の中でご紹介した日本の子供たちについてのアンケート結果
とにかく日本の子供たちにとって「夢」は遠いもののようです
日本経済新聞社(編) 「2020年からの警鐘」42ページの内容を筆者が
グラフ化したもの

 

 

外国の子供たちと比較しても、哀しくなるような結果が並んでいます。

 

良い親になれないとわかっているなら、子供を持ちたいとも思わない
かもしれませんね。

 

上記の調査対象は世界6か国の子供たちでした。

 

ここに幸福度の高い北欧のような国の子供たちが加われば、どれほど
差が出るのか恐ろしいくらいです。

 

上記のアンケートからもう随分と時間が経ちました。

 

今、同じアンケートをとったらどんな結果になるのでしょうか…

 

是非、政治家の皆さんには見てもらいたい…

 

その上での施策であれば、今のような施策にはならないでしょう…

 

子供たちが、中高年の皆さんが、もっと元気になる施策とはどんなもの
なのか…

 

そんなことを真剣に考えるような組織がこの国の中枢にあってもいいの
ではないでしょうか。

 

政府は、選挙対策で急遽外国人問題を専門に解決していく司令塔のよう
な組織をつくるのだそうです。

 

それよりも先につくるものが他にあるような気がします。

 

企業も同じかもしれません。

 

株主対策もあるのでしょうが、目先のお金の為に社員をリストラするの
ではなく、社員が元気に働いてくれるような仕組みや制度を考える。

 

とにかくこの国に暮す国民は本当に元気が無いように感じています。

 

万博のようなイベントだけではなく、国民がもっと元気になることを考
える。

 

そんなことが今一番この国に求められているような気がします。

 

今回の記事は、元気が無くなるような中年の皆さんの声を聞いて、筆者
の想いを綴ってみました。

 

本当に暗いニュースが多過ぎますね。

 

明るいニュースは、MLBの日本人選手の活躍くらいしかないのかも…

 

もっと明るいニュースが増えることを願っています。

 

 

今回の記事も最後までお付き合い頂き、感謝申し上げます。