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自宅で住み続けたい その2

2026年02月21日
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イタリアで開幕したミラノ・コルティナ冬季オリンピックも、もう終盤に差し掛かっています。

 

欧州開催ということで深夜・早朝帯の競技が多く、寝不足のスポーツファンも多いのではないでしょうか。

 

大波乱あり、(いつものように)疑惑の判定ありで、ハラハラ・ドキドキ…

 

そして、今回もオリンピックの魔物が現れて、優勝候補が次々に敗れるという事態も起こりました。

 

そんな中で、チームjapanは前回を上回るメダル獲得で頑張っているようです。

 

同一競技で複数のメダル獲得となった競技もたくさんあり、

 

「日本って、こんなに強かったんだ…」

 

表彰式で日の丸が2つも上がる姿を見て、感動した方も多かったのではないでしょうか。

 

こちらも負けずに頑張って投稿しなければ… と思ってしまいます(笑)

 

でも、オリンピックが終われば、いよいよ待ちに待った春がやってきそうです。

 

 

 

少し気の早い桜の木を見つけました 春の来るのが待てないようです…

 

 

 

今回の記事も、前回に続いて住み慣れた自宅に住み続ける為のヒントをまとめてみたいと思います。

 

前回の記事では、「家のエイジングインプレイス化」

 

死ぬまで住み慣れた家(地域)で過ごす方法を考えると題して、自立機能が低下した状態で生活する為の工夫についてまとめてみました。

 

今回の記事のお題は、「家のスマート化」

 

死ぬまで住み慣れた家で過ごす為に、在宅でも介護が受けられるしつらえをつくる方法を考えてみたいと思います。

 

 

機能の近接化

 

 

KEY-WORDは「機能の近接化」です。

 

前回の記事でご紹介した「色による識別」と「動線の確保」で、家の中のリスクを減らすことはできるようになります。

 

ですが、自立度が更に低下していくと、動くことそのものができにくくなっていきます。

 

その時に効果があるのが、この「機能の近接化」です。

 

家の中での事故防止だけでなく、動く意欲を維持することにもつながります。

 

そして、同時に自宅で介護を受けられるしつらえをつくることにもなるのです。

 

 

 

この3つの機能を近接化する 3つの間の動線を短くすること 効果大です…

 

 

 

具体的に機能というのは、生活をする為に必要な機能を指します。

 

「排泄」

 

「睡眠」

 

「入浴」

 

「食事」

 

この中で、食事は自炊しなくてもいろいろな形で摂ることができますので、まずはそれ以外の「機能の近接化」を考えてみたいと思います。

 

「排泄」 = トイレ

 

「睡眠」 = 寝室・居間

 

「入浴」 = お風呂

 

身体を動かすことが徐々に難しくなると、この3つの場所への移動が困難になってくることがあるのです。

 

お風呂に行くのが難しくなると、衛生面で問題が起きやすくなります。

 

トイレを我慢すると、身体には大きな負担がかかることになるのです。

 

こんなことにならないように、3つの機能を近接化する。

 

筆者の住む町の中でも、最近平屋建てに建て直す家が増えています。

 

住人が高齢化して階段の上り下りができない。

 

住人が老夫婦だけで、たくさんの部屋はもう不必要…

 

 

画像素材:いらすとや  2階建てや3階建ての一戸建てが並ぶ街の中で、小さな平屋建てはとても目立ちます

 

 

 

台所・トイレ・お風呂・居間・寝室、そして孫たちが遊びに来た時に使える場所があれば、それだけで充分…

 

今まで4LDK~6LDKあった家は、2LDKもあればもう充分なのです。

 

一時期、地方の高齢化する街をどうするのかという課題がありました。

 

その課題解決の為の答えに、コンパクトシティという策が注目されたことがあったのですが、

 

街と同じように家もコンパクトに…

 

そう、家のコンパクト化です。

 

このコンパクトという考え方を形にしていくと、「機能の近接化」につながるのかもしれませんね。

 

家を建て替えまですることなく、今の家をリフォームして「機能を近接化」することも可能です。

 

「この距離なら動けそう…」

 

「なんとか行けそう」

 

近接化すると、3つの場所への移動にも意欲が生まれてきます。

 

身体を動かさないと、ドンドン筋力が落ちてしまいます。

 

何とか身体を動かしながら、自立度を維持し続ける為にも、機能の近接化は必要なのかもしれません。

 

 

 

自立度が極端に低下し動けなくなると、数mの距離が数十mに感じるほど遠くなってしまいます
廊下の向こうのトイレが、川向こうの橋の先にある広場にあるような感覚になるのです

 

 

 

そして、この機能の近接化はとうとう動けなくなってしまった時にもとても有効なのです。

 

親族や介護事業者の介護サービスを受ける場合にとても便利です。

 

排泄介護、入浴介護が自宅で安心して受けられるようにすることは、人生100年時代における必須の事項になるかもしれません。

 

この3つの機能の距離をなるべく短くする。

 

そう前回の記事でもご説明した動線を短くするのです。

 

トイレと洗面、お風呂は比較的近い位置にあるケースが多いのかもしれませんが、居間や寝室から距離があるのかもしれません。

 

3つの機能を結ぶ動線を短くするリフォーム(リノベーション)を実施する…

 

その際に障壁を取り除く(バリアフリーにする)ことも同時に行うのです。

 

ただ、この動線を短くするだけでは、介護を受ける場合は充分ではありません。

 

この3つの機能の見直しが必要です。

 

 

トイレ

 

 

前回の記事で、トイレのリノベーション時に必要な注意事項は記載させて頂きました。

 

手摺りの設置や転倒防止以外に必要なことは、介護を受けられるスペースを確保することです。

 

日本の家屋のトイレは狭いことが多いので、壁や障壁を取り除くことも必要になります。

 

トイレ・洗面・浴室を同じスペースに設けることができれば、トイレの扉も必要ないかもしれません。

 

ある意味、カーテンだけでも代用可能だと筆者は思っています。

 

 

画像素材:いらすとや
デパートの衣料品売場にあるカーテン式の試着室 トイレもお風呂の横にこんな簡易的な感じであると介護を受ける時にも便利です

 

 

 

トイレに扉を付けるのであれば、引き戸かローリングドア(自由に開け閉めができます)を採用するのがいいと思います。

 

排泄介護と入浴介護が同時に受けることができればとても便利です。

 

筆者も施設で勉強している時に、排泄介護が大変だったことが結構ありました。

 

オムツから排泄物が漏れ出して、下半身を汚してしまう場合が結構あるのです。

 

そんな時は、シートで拭き取るだけでは綺麗になりません。

 

お風呂で綺麗に洗い流すことができれば、ご本人の満足度や安心度も上がります。

 

介護はやったことがある人しか理解ができませんが、本当に大変です。

 

 

お風呂

 

 

高齢者の皆さんから入浴に関する相談がとても多いです。

 

「浴槽を跨げないので、お風呂に入れない」

 

こんな相談が結構多いのです。

 

古い浴槽はエプロンの高さが高く、足が上がらなくなった高齢者の皆さんはみんな困っています。

 

リノベーションする際は、手摺りの設置だけでなくエプロンの高さが低い浴槽にしましょう。

 

今の浴槽は、ヒートショック等の非常時にも対応できるように、ボタン一つでお湯を抜く機能が付いたモノまであります。(ヒートショックでの死因の殆どは溺死です)

 

当然、お風呂の扉も引き戸にできればベストですね。

 

このトイレとお風呂、高齢化に対応した製品がこれからも出てきそうです。

 

 

 

参考:高齢者住宅で採用されている浴槽 これなら無理なく跨げそうです…

 

 

 

居間(寝室)・トイレ・お風呂、この3つの「機能の近接化」と介護対策、

 

高齢期を自宅で過ごす為にはとても有効なことだと理解することはできたでしょうか。

 

できることであれば、この3つの機能全てに緊急通報システムを設置できれば言うことはありません。

 

今はいろいろなサービスが提供されていますので、同時に検討をしてみることもできます。

 

高齢期のQoL(生活の質・人生の質)を上げる為には、この「機能の近接化」のことを是非覚えておいて頂きたいのです。

 

ピンピンコロリで天国へ行ける人は、とても少ないのが実情です。

 

以前の記事でもご紹介したとおり、僅か5%程度しかいません。

 

100人に5人

 

20人に1人だけ…

 

誰もが弱っていく自分と闘いながら生きていかなければならないのです。

 

でも…

 

少しでも長く自立機能を維持していきながら、

 

幸せを追求し、

 

最後まで住み慣れた自宅で「住み切る」為にできることはあるのです。

 

そして、もう一つ大事なことがあります。

 

住み慣れた自宅か施設かという選択(2元論)では考えないことが重要です。

 

 

 

病院から施設に直行、それで終わりというケースが多いのが実情なのです…

 

 

 

調子が悪くなったら病院で良くなるまで治療する。

 

どうしても親族に迷惑が掛かりそうであれば、しばらく施設に入る。

 

でも、少し元気を取り戻したら、また住み慣れた自宅に戻って生活をする。

 

今の仕組みで悪いところは、弱ったら施設に入り、そのままで終わってしまうことです。

 

弱ってしまっても、自宅で生活できる「しつらえ」があれば、

 

それは実現不可能ではありません。

 

多様性の時代だと言われています。

 

人生100年時代も多様性をもって生きる。

 

高齢期の生活を多元論をもって考えることができれば…

 

とても大事なことだと思います。

 

前回と今回の2回、住み慣れた自宅で住み続ける為にと題して、その実現に向けたヒントをいくつかご紹介してみました。

 

まだまだご紹介したいことはたくさんあるのですが、記事の長さ制限(あまり長いと読んで頂けないという事実)の為に、今回もこのあたりで終わりたいと思います。

 

2つの記事はともに4000文字以上も書いてしまいましたから(笑)

 

また機会を設けて、住み慣れた家に住み続ける方法を記事にまとめてみたいと思います。

 

ご質問等がありましたら、ブログトップのお問い合わせでご連絡ください。

 

できる限り誠意をもってご回答させて頂きます。

 

 

今年の冬は雪ばかりでした こんなに積もったのは久しぶりです… 植栽の上に積もった雪が重たそうです… でも、寒くても住み慣れた自宅が一番ですね…

 

 

 

長く住み慣れた「居場所」がある地域・自宅に住み続けることは、人生100年時代を幸せに生き切る為の大事な要素になりそうです。

 

居場所とは、行きつけの場所があるところ…

 

行きつけの赤ちょうちん、床屋・・・そう安心できるところ…

 

住み慣れた自宅や地域に住み続ける為には、

 

高齢になっても自立度を維持することと同様に、

 

居場所の環境を整備しなければなりません。

 

それも心身が弱る前に環境を整備できれば、

 

安心して後期高齢期を迎えることができそうです。

 

 

今回の記事も最後までお付き合い頂き、感謝申し上げます。