何かがおかしい
早いもので今年ももう9月に入りました。
でも、嫌な台風シーズン到来です。
8月各地で広がった水害の被害を目にすると、ゾッとしてしまいますね。
ただ、ただ、被災地の復興と再建を願うばかりです。
「線状降水帯発生予測」なるモノのサービスができてから、豪雨災害の不安が増しているような気がします。
先日、筆者が住む兵庫県南東部も局地的な大雨に襲われました。
深夜帯から始まった雷雨…
普通、雷はピカッと光った後に雷鳴が轟きますが、
その夜は…
ずっと光ったまま…
ずっと雷鳴がなったまま…
そんな状態が30分近くも続きました。
画像素材:いらすとや 雷様でもこんな無慈悲で暴力的な雷雨は起こさないでしょうに…
さすがに不安になり、眠れませんでした。
降雨量は76ミリ…
窓の外は、雨というより滝の中というのがピッタリという感じです。
こんな雨の中、車を運転して家の前を走る車が1台…
ワイパーをMAXにしても前が見えない(運転手さんの焦る)状況が垣間見えました…
こんな雷雨は生まれてから体験したことがありません。
「何かがおかしい…」
地球温暖化による異常気象は理解ができるのですが、確かに何かがおかしいと感じてしまいます。
不安な状況は、線状降水帯の移動と共に去っていきました。
深夜帯、書斎の机に座った筆者の頭には最近起きている別の「おかしな状況」が過ぎりました。
そう、筆者はこの天候不順のように気になる「おかしな状況」に悩まされているのです。
この雨で渇水状態が続くダム湖も少し潤ったかもしれませんね…
介護保険制度開始から26年
介護保険の制度が始まったのは2000年でした。
もう四半世紀が過ぎてしまいました。
介護保険制度が始まった2000年の高齢化率は17.4%でした。
30%直前に迫った現在の状況は、2000年から大きく変わろうとしています。
高齢者が増え続け、それに対応する為に施策が打たれたものの、そこには急場凌ぎが残した問題が山積しています。
そんなシガラミの中に、筆者が感じている「おかしな状況」はあります。
この26年で、この社会はどのように変わってしまったのでしょうか。
高度経済成長期に急速に広まった核家族化…
その結果、高齢化の進展の先に生み出されたのは独居高齢者世帯の急増でした。
団地や郊外一戸建てで急増する単身高齢者世帯で今何が起きているのでしょうか。
高齢者施設への入居は確かに進んでいるのですが、施設入居を嫌う高齢者の皆さんを支えるご家族の奮闘を筆者は見てきました。
出社前に親をデイサービスに預け、帰りには親を引き取りに…
子供を保育園に預けて仕事を頑張ってきたのに、今度は親をデイサービスに預けて頑張ることになったのです。
送迎は施設側がやってくれるところが殆どですが、送迎時の対応はしなければならないのです。
画像素材:いらすとや 朝は街の中がデイサービスの送迎車で一杯です どの車も満載状態でこんな笑顔でいられる余裕はありません(笑)
こんな苦労を回避する為にも、親を説得して高齢者施設に入居させてもそれで終わりではありません。
その高齢者施設にも「おかしな状況」が満載だからです。
介護保険制度が始まった頃の施設は、その殆どが医療法人や社会福祉法人等の非営利団体がその運営を担っていました。
それが高齢化率の急上昇と共に(株式会社等の)営利団体も運営を担うようになってきました。
そんな中で、今流行のサービス付き高齢者住宅(以下サ高住)が急速に増えつつあります。
その殆どが営利団体の手によって運営されているこのサ高住、自宅で暮らせなくなった高齢者の受け皿では決してないのです。
「サービス付き」という言葉に惑わされるかもしれませんが、介護施設のように介護や医療のサービスを受けられるわけではないからです。
サ高住に義務付けられている登録要件は、下記のとおりです。
・高齢者に配慮された構造や設備、バリアフリー等の一定のハード面の条件を満たしていること
・ケアの専門家による「状況把握(安否確認)」及び「生活相談」のソフト面のサービスを提供すること
ようするに、何かあった時に手助けするサービスが義務付けされているだけなのです。
介護型のサ高住も存在するようですが、上記2項目のみのサービスが提供されるところが殆どで、慢性的な職員不足に悩まされているところが多いようです。
自宅で暮らすことができない単身高齢者の皆さんが暮らすところなのですが、この2要件だけでは課題が残ります。
それだけではありません。
まずは、立地が悪いサ高住が多いのです。
市街地から離れてポツンと一軒家のような佇まいの施設も珍しくありません…静かで落ち着いていると言えばそうなのですが…
筆者が知っているサ高住も、ほぼ全てが公共交通機関や医療機関、買い物ができる施設へのアクセスがしづらい場所に建てられています。
そして、自宅では問題なく出来ていたことが出来なくなるケースまであるのです。
食事や入浴の際に制限を設けているサ高住もあるようで、入浴も自由にできない場合があるようです。
利用料を抑えるために、居室にトイレや風呂が設けられていないサ高住も最近では増えているようで、自由に排泄や入浴ができず、不自由を感じている高齢者も少なくないのが実情です。
そんなことからサ高住でお住いの場合、介護サービスが必要になった時には外部のサービスを利用しなければならなくなるのです。
この外部サービスを受ける高齢者を日頃から見ている筆者は、「おかしな状況」に出くわすことが多いのです。
それは言葉にできないほど「おかしな状況」なのです。
ある男性は、下半身汚物まみれでやってきます。
送迎時にも車内で異臭が漂います。
通所後、入浴介助で身体を綺麗にし、汚れた衣服は殺菌後洗濯をします。
サ高住では、こんな状態で生活しているのか…?
とても理解に苦しみます。
上記のサ高住の要件である「生活相談」には「利用者が困ったこと」と記載されているのですが、この状態は困ったことにはならないのでしょうか…
違うサ高住の別の男性は、予約をしていない日に突然やってきます。
この男性も上記と同じような状況でやってくるのです。
(サ高住の)サービス対象外だからでしょうか?
職員不足の為にとりあえず別の施設に押し付けているのでしょうか?
こんなサ高住に入居した高齢者の皆さんはどんな気持ちなのか疑問に感じてしまいます。
ご家族や親族はこんな状態を知っているのでしょうか?
どのサ高住も「空室〇室」と入居を勧めているところばかりです。
そんな急増するサ高住も競争が激しいようです。
画像素材:フォトサリュ 建物の近くに公園等のくつろげる場所があるサ高住は少ないようです… 駐車場は完備されているのですが、入居者が散歩できるような設計になってはいないような気がします
価格競争…
慢性的な人員(職員)不足…
入居する時は、とても良い話をするのでしょうが、入居後はどうなのでしょうか…
そして、自立度が下がってくれば、
臭いモノに蓋をするのではなく、臭いモノを(他に)押し付ける…
こんな状態が、介護保険制度26年目の実態なのかもしれません(残念ですが…)
確かにこんな所ばかりではありません。
建物も立派で、入居料も高額な高級感溢れるところであれば、こんな問題もないのかもしれませんが…
ただ、入居時に健康であったとしても、サ高住で生活する過程で介護度が上がってしまうと、十分なケアサービスを受けられない可能性も出てきます。
そうなると、サ高住の利用費用とは別に、外部の介護サービスに支払う費用が発生する為に注意が必要になります。
それは計算済み…
大丈夫よ…
でも、これから高齢者になっていく方々はこんな(お金持ちの)方々ばかりではありません。
就職氷河期の時代を苦労された方々が、高齢者になるまで(早い方で)10年を切っています。
それを考えると、この国の介護はとても難しい状況に置かれているのです。
営利団体が多くこの業界に参入したことで、高齢者本位のサービスがなおざりになっていく状況が続いているのかもしれません。
そして、これからも「おかしな状況」は増え続けていくことになると思うととても心配です。
地球温暖化による(おかしな)異常気象はすぐには止められそうにありません。
ただ、介護の現場で起きている「おかしな状況」は、国や自治体が正確に状況を把握すれば対応はできる筈なのです。
「温暖化も介護も手遅れでどうしようもありません…」
こんな状況に陥ることだけは何とか防ぐ必要がありますね。
今回の記事は、国も問題視し始めたサ高住のことについて少しだけ触れてみました。
ご両親を入居させたいとお考えの読者の皆様、
伴侶を入居させたいとお考えの読者の皆様、
どうかいろいろな条件を考慮して、時間をかけて考えて頂くことをお勧め致します。
最近、サ高住の運営会社が自社の介護サービスを過剰に使わせる「囲い込み」という行為が問題になっているそうです。
この「囲い込み」、入居者に本来であれば必要ではない介護サービスを利用させて、不当に介護報酬を得る行為です。
これも過去の記事で度々ご紹介してきた市場任せの新自由主義の弊害なのかもしれませんね。
国や自治体が、これからどのような対策をするのか見てみたいと思います。
介護保険制度開始から四半世紀を超えた今、抜本的に見直しが必要なのかもしれません。
「おかしな状況」から目を逸らさなければ、それができる筈です。
今回の記事も最期までお付き合い頂き、感謝申し上げます。






