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人生の地図づくり

2019年06月28日
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今回の記事は、前回の記事で登場して頂きました土堤内 昭雄さんとの
対談についてご紹介してみたいと思います。

土堤内さん、とても優しくて温和で、そして真摯で真面目な方です。

さすが長年研究者として活躍されてきたこともあり、とても考えが深くて感心させられました。

筆者も何回かお話をさせて頂き、大ファンになってしまいました。

それでは対談をスタートさせて頂きます。

一緒に「土堤内ワールド」を体験してみてください。

 

 

土堤内 昭雄 さん

 

 

【星田】

本日はお忙しい中、ありがとうございます。
今までご講演だったのですか?

【土堤内さん(以下敬称略)】

はいそうです。千葉県のある自治体主催の「長寿大学」で講演をしてきました。

高齢者の方々のパワーに圧倒されました(笑)。

【星田】

どのような内容だったのですか?

【土堤内】

講演の主題は「人生100年時代のライフデザイン」についてですが、主に
人生100年時代を幸せに生きるためのヒントについてお話をしてきました。

セミナーだけでなく、参加者の皆さんとの討論会なんかもあって楽しい
時間でした。

【星田】

人生100年時代を幸せに生きるヒントですか?
私もお聞きしてみたいです。

【土堤内】

星田さんがご自身のブログ記事で取り上げて頂いた「定年後の10万時間」にも通ずるところがありますが、その定年後の10万時間をどう使うのかということになります。

まずは時間を使う前に定年後をどのように捉えるのか、考え方について
話をしてみます。

私は、人生の地図づくりがとても大事だと思うんです。

セミナーでは、いつも「ルビンの壺」を使って話をしています。

星田さんもこの絵を見たことがありますよね。

 

 

出所:https://search.yahoo.co.jp/image/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=%E3%83%AB%E3%83%93%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%A3%BA+%E3%81%A0%E3%81%BE%E3%81%97%E7%B5%B5

 

 

【星田】

はい、あります。
壺に見えたり、人の顔に見えたりしますね。

【土堤内】

黒色を背景にすると白い壺の絵、白色を背景にすると黒い人が向き合って
いる絵が見えます。

どちらの色をベースにして見るかによって見え方が違います。

人生100年を生きるためには、白黒のウェイトを変えなければならない
かもしれません。

いや、変えないといけないんです。

ようするに人生の捉え方が変わったんです。

そういう意味では「人生の地図」づくりが必要なんです。

【星田】

人生の地図ですか?

【土堤内】

今まで高齢期は余生でした。

これからはセカンドライフを「人生の収穫期」として捉えることが重要です。

余りがとても大事な時代になったんです。

だからセカンドライフに入る前に人生の捉え方を変えるんです。

極端な話、セカンドライフが本当の人生と考えることもできます。

【星田】

それよくわかります。

私もブログの記事で同じことを書きました。(記事:人生の扉

人生100年時代を迎え、セカンドライフが本当の人生ではないかと私も
思います。

【土堤内】

少し話は変わりますが、星田さんは幸福についてどのように考えますか?

【星田】

幸福ですか?

幸せは人生の目的ですよね。

この年になると、金儲けとか健康とかは二の次ですかね。

死ぬ時に幸せな人生だったなって思えればいいですね。

【土堤内】

フランスの哲学書にアランの「幸福論」という本があります。

アランは、『幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せなのだ』といって
います。

大震災で被災された方々が、元気を振り絞るように、そして仲間を勇気
づける為に笑顔で人に接する姿がテレビに映ったりしていますよね。

彼らは幸せだから笑っているわけではない。

彼らの笑いは、それ自体は自分をマネジメントしているということになり
ませんか?

自分をマネジメントできれば、考え方を変えることができるということ
なんです。

【星田】

セカンドライフに入る前に自分をマネジメントして幸せになるということですか?

そのために自分の人生の地図をつくるんですね。

仕事では事業計画がありますが、人生にも地図という名の俯瞰図があってもいい。

人生が長くなった分、セカンドライフからでも地図(計画)が描けますね。

 

 

 

 

とても良いお話が聞けました。

ありがとうございます。

せっかくお時間を頂いていますので、別のお話もお聞きしてみたいのですが。

【土堤内】

どうぞ。どうぞ。

【星田】

先日投稿させて頂いたブログ記事でも少し触れてみたのですが、最近
「少子高齢化」という言葉を頻繁に聞くようになりました。

政治家も70歳まで働いて厚生年金を支払ってほしいとか、政府も企業に
70歳までの雇用延長の努力義務を検討中だとか、最近情報が盛りだくさん
です。

先日も大手自動車メーカーの社長が「もう終身雇用は無理」なんていう
言葉を発言するまでに至っています。

その社長さんも70歳迄なんて勘弁してほしいということなんでしょうか?

なぜ今頃こんなにいろいろな情報が増えてきたんでしょうか。

【土堤内】

人口問題は予測が容易なのに、これまで国は本気で対応してきませんでした。

タイタニック号が目前の巨大な氷山を回避できなかったように、人口1億人
以上の日本丸が立ちはだかる少子高齢化に衝突・沈没することのないようにしなくてはなりませんね。

【星田】

土堤内さんも研究レポートで、高齢化対策についての(政府の)政策に
ついてコメントされておられましたね。

土堤内さんは高齢期での雇用についてどのような考え方をお持ちですか?

【土堤内】

まず大事なことはマッチングだと思います。

いくつまで働くとかいうことよりも、もっと大事なことがあるのではない
でしょうか。

いくつになっても個人が持っている能力を活かせる、発揮させることが
できる働き方が大事です。

【星田】

マッチング=個人の能力が(最大限に)活かせる働き方ですね。

【土堤内】

その通りです。

政府も企業に対して、雇用延長を要求するだけではなく、個人が自ら能力を十分に活かせる働き方が柔軟にできる就業環境の整備を求めるべきです。

もう一つ、自分で決めることができる働き方ができることも重要です。

能力を発揮してもらうためには、自分で決めることができる働き方が大事なのです。

自分で決める働き方=自分で決める人生のことです。

これは私が研究レポートで表現した「雇われない働き方」にも通じます。

 

 

 

【星田】

以前、本で「自分で決められない人生は短命」だという研究成果を読んだ
ことがあります。

確かロンドン大学の研究だったと思いますが。

自分で決める働き方は、起業にもつながりますね。

そういう意味ではセカンドライフで起業することも選択肢になるような
気がします。

【土堤内】

今までの社会人生活は相互依存で成り立ってきました。

これからは過度な相互依存ではなく、自分で走れるような生き方、自律的な
働き方ができるようになったほうがいいのかもしれません。

【星田】

日本の企業の多くはバブル崩壊以降、右肩上がりで成長できなくなって
しまいました。

なかなか組織もそこで働く人たちも変えることができなくて悩んでいます。

イノベーションという言葉が流行っていますが、実際にはイノベーション
できていません。

自分で決めれないから変われないのかもしれません。

そういう意味では、自分で決める働き方は重要かもしれませんね。

でも、変わることができないのは問題です。

そういえば土堤内さんは先日エストニアに視察にいかれましたね。

エストニアはとても変わるのが上手な国なのではないでしょうか。

電子政府の実現、SKYPEを創った国だということも土堤内さんから教えて
頂きました。

その点で日本はなかなか変われませんね。

なぜ変われないのでしょうか。大騒ぎしているのに変われない。

不思議です。

【土堤内】

多様な価値観を受け入れることができにくい体質だからかもしれません。

多様性という言葉は、ある意味で高度なマネジメントを必要とする。

でも多様性を受け入れることができないと変われない。

【星田】

働き方改革も同じですね。

テレワークを推奨しているのになかなか進まない。

結局は何時に会社にきて、何時間働いたかを管理している。

集団としての均一なマネジメントが優先される。

これでは多様性を受け入れる以前の問題のような気がします。

【土堤内】

もう一つは「変えてはいけないこと」と「変えないといけないこと」を
明確にすることが重要です。

しっかりと「変えてはいけないこと」を考えることで、
「変えないといけないこと」がよく見えてきます。

実際には組織の中では、こういう論議が少ないのです。

【星田】

確かにそんな論議はあまり聞いたことがありません。

変わるということがどういうことなのか、理解できないのかもしれません。

もう時間が経ってしいました。

最後に「人生100年時代」を幸せに生きるために大事なことを教えてください。

【土堤内】

そうですね、セミナーで講演をしていていつも感じることは、そして一番
大事なことだと思うのは「生活力」です。

経済力も大事だけれども、どうして生きていくかということを真剣に考え
ると、生活力が大事なのだと気付かされます。

今、高齢期の単身世帯や夫婦だけの世帯が増えています。

食べるもの一つにとっても自分で作れるかというところに行きつくわけ
です。

私は昨年実母を亡くしましたが、その母はとても生活力がありました。

例え話しなんですが、母は冷蔵庫の中に残っている食材できちんとご飯が
つくれたんですよ。

ようするに生活の知恵を持っていたんですね。

この能力をたくさんの人が持っていれば、今問題視されている食材の廃棄
問題なんかもなくなるかもしれません。

でも、これは長い間サラリーマンをしてきた男性にとっては難しい問題
です。

【星田】

とてもよくわかります。

私は子供の時に両親を亡くして、食事は自分で作ってきましたし、単身赴任生活が長いので全然不便はないのですが、今この年になってこの能力は大事だと思っています。

天候の悪い時は、買い物に外出しなくても冷蔵庫の中の食材で食事がつくれます。

閉店間際のスーパーに行くのも好きです。

値引きシールの付いた食材を買い込み、買った後でレシピを考える。

以前のブログ記事で、認知症予防にも効果がある行動だと書いたことがありますが、結果的に経済的にもとても助かります。

安いコストで美味しいものを食べれるのは、いわば生活力といえるかも
しれません。

食事以外にも生活力が必要なものはたくさんありますが、「自分でできる」ことが大事なのですね。

人生100年を生きるために必要なことをまとめると、

 

“自分で考え、自分で行動する”               「自助」
“自分で決める(働き方)”                    「自走」
“自分で生活ができる(生活力)”      「自活」

 

といえるかもしれません。

 

今回の対談ではとても良い話をたくさんお聞きすることができました。

土堤内さん、ありがとうございました。

 

読者の皆様、最後まで読んで頂きありがとうございました。
感謝申し上げます。

 

セミナーのご案内

 

読者の皆さん、土堤内さんのお話しいかがでしたか?

とても役に立つことばかりでした。

今回、対談をさせて頂きました土堤内 昭雄さんのセミナーを予定しています。

開催日時は現在調整中ですが、場所は東京都多摩市(多摩センター駅近辺)になる予定です。

お近くの方で是非聞いてみたいと思われる方は、ブログの「問い合わせ」コーナーでご連絡ください。

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