BLOGブログ

心の老化防止

2023年11月25日
13

先日、一緒に仕事をしている方に質問をされました。

 

「なぜ歳をとると怒りっぽくなるんですかね…」

 

高齢のお客様のことで随分とお困りのようでした。

 

「個人の資質の問題でしょう…」

 

と、何気なく答えた後で、実は老化とも関係があるなんて言えなかった
のです。

 

何故なら、真面目に説明しても理解してもらえるかわからなかったから
です。

 

人間が他の動物と違ってここまで知能が発達した理由は、大きな脳の中
にある前頭葉(脳の前の方にある部分)のお陰です。

 

これほど発達した前頭葉を持つ動物は他にはいません。

 

ただその優秀な脳も、加齢とともに委縮していく為に、小さく、そして
軽くなっていきます。

 

脳の委縮は、前頭葉が持つ「思考」「創造」「行動」という人間が人間
である特徴を表す大事な機能に影響を与えます。

 

前頭葉の委縮は、前向きに生きていく上で必要な「意欲」を失くしてし
まうという事象をも伴なうのです。

 

そして、厄介な病気である認知症とも大きな関係があります。

 

認知症は、物忘れや徘徊したりする病気ではなく、「だんだん何もしな
くなる」病気なのです。

 

ある意味で、脳の機能低下を表している病気だといえます。

 

この前頭葉の萎縮は、早い人で40代くらいから(CT等で)目で見えて
わかるようになるそうです。

 

実は、前頭葉にはもう一つ大事な機能があります。

 

それは「感情抑制」をする機能です。

 

50代や60代になると、この「感情抑制」機能が低下する人が増えて、
前述のようにすぐに怒ったり、怒鳴ったりする人が出てきます。

 

 

怒ると血圧は上がるし、ろくなことはありませんね
高齢期になっても、広々とした心を持っていたいものです

 

 

残念なことに80歳を過ぎると、脳の萎縮は一気に加速してしまいます。

 

公共交通機関の中で、小さな子供の泣き声に対して怒鳴る高齢者は、こ
の感情抑制機能が低下した人なのかもしれないですね。

 

決して全ての高齢期の人がこのような症状が出るわけではないのですが、
感情抑制と加齢による脳の萎縮には関係性があるようです。

 

大事なことは、前頭葉の「創造性」や「自発性」、そして行動を促す
「意欲」などの能力が低下しないようにすることです。

 

一番の対策は、とにかく脳を使うことなのです。

 

筋肉を鍛えるように、脳を繰り返し使用して訓練を積めば、その機能を
高められることは多くの実験で実証されています。

 

働くことがとても効果的なのですが、もう一つの手段として「心の老化
防止」に励むことも有効であると考えられています。

 

 

心の老化防止

 

 

この心の老化防止、「創造性」や「自発性」、そして「意欲」と密接な
関係がありそうです。

 

どんなことをすれば、心の老化を防止できるのでしょうか…

 

いろいろなことが考えられますが、生きていく目標や希望を持つことも
一つの方法です。

 

高齢期になっても、残りの人生が長くなったのだから、第2、第3の目
標や希望を持つことも無理なことではなくなりました。

 

以前の記事でもご紹介したように、定年後に使える時間は必死に家族の
為に働き続けた労働時間とほぼ同じなのです。

 

信じられない方は以前の記事でもご紹介した下図をよく見てください。

 

 

今以上に寿命が延びれば、この自由時間は更に増えていきます
もしかするとこの左右の時間、逆転するかもしれないのです

 

 

趣味の世界でもなんでもいいと思うのですが、「ありうる自己像」や
「なりたい自分」をもう一度見つけることも可能です。

 

見つける為には、一度これまでの人生を振り返ってみることもいいこと
らしいのです。

 

自分が生きてきたこれまでの人生を振り返り、記憶と向き合うと、これ
まで起こった一つ一つの体験を確認することで、

 

「新たな欲求」が湧いたり、

 

「思わぬ発見」をする

 

ことも少なくないというのです。

 

この作業、とても前頭葉を刺激することになりそうです。

 

そして「やり残したこと」を思い出すことによって、(これから)「
りたいこと」「やり残したこと」が頭に思い浮かんでくるかもしれませ
んよ。

 

やり残したことが浮かんできたら、「すぐに実現できるもの」と「すぐ
に実現できないもの」に分類したうえで、残った人生の過ごし方を決め
るのです。

 

そうすれば、毎日毎日を無為に過ごすようなことは無くなりますね。

 

きっと、認知症も逃げていきそうです。

 

 

やりたかったことは、大きなことでなくてもいいのです
子供の時にやりたかったことや仲良しだった友達と会ってみたいとか
やり残したことを整理することは、意欲や行動に繋がります

 

ただ、人生が長くなったといっても、人生には限りがありますので、
死ぬ前にやりたいことの優先順位を決めて実行していく。

 

そうすれば、実行できることの幅も量も増えていきます。

 

人は生きてきたように死ぬのだそうです

 

ようするに、「生きざまが死にざま」ということになります。

 

精一杯生きるから、良い死があるのかもしれませんね。

 

死を恐れるのではなく、今を精一杯生きる…

 

その為には、高齢期になっても「生き甲斐」や「希望」、「目標」を
持つことがとても重要になってきます。

 

 

青春とは

 

 

青春とは、年齢の若さ(特定の年齢層)をいうのではないそうです。

 

心の若さ、心の持ち方のことをいうそうなのです。

 

心の若さとはどういうことなのでしょうか。

 

先日、大リーグで活躍する大谷翔平選手が2度目となるMVPを受賞しま
した。

 

その活躍に多くの方が、感動し、そして勇気をもらったのではないでし
ょうか。

 

頑張っている人から勇気や意欲をもらうことができるのであれば、心の
若さを持っている(維持している)証拠ではないかと筆者は思うのです。

 

 

雄大な景色を見ても感動できるのは、心の若さのお陰かもしれませんね

 

 

感動できる…

 

自分はまだまだできるぞ…

 

負けないぞ…

 

こう思える人は、心の若さを持っていて、青春真っただ中といえるのか
もしれませんね。

 

とはいっても、人生は1日1日の積み重ねでしかありません。

 

今日1日精一杯頑張ることができれば明日に繋がります。

 

できれば、今日やることが素晴らしいことであればとてもいいことなの
ですが…

 

アップルの共同創業者であるスティーブ・ジョブズさんが残した言葉が
あります。

 

今日が人生最後の日だったら今日やろうとしていることやりたいか?

 

心の若さがあれば、この問いに答えることができる筈です。

 

長くなった人生を考える時、心の若さだけは無くさないようにしたいも
のです。

 

高齢期になれば身体はどうしても老いていきますが、心の老化だけは防
止しておきたいものです。

 

老化は身体だけではないのだと気付くところから始めてみませんか…

 

そうすれば、きっと心の若さが保てる筈です…

 

 

今回の記事も最期まで読んでくださり、感謝申し上げます。