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道は見えるのか?

2024年01月06日
16

2024年(令和6年)がスタートしました。

 

新年明けましておめでとうございます。

 

ただ、元旦からいきなり大地震が能登半島で起こり、列島の大部分が揺
れました。

 

被災地では大きな被害が出ており、今年も出だしから不安が広がってし
まいました。

 

これ以上被害が広がらないようにと、願うばかりです。

 

自然災害が多いこの国では、様々な不安が存在します。

 

新年早々の記事で、あまり暗い記事にはしたくないという気持ちもあり
ましたが、今回の記事はその不安について書いてみたいと思います。

 

 

毎日の繰り返しですが、新しい年の朝を迎えるのは清々しいですね

 

 

不安の正体

 

 

格差が広がり、貧困が深刻になりつつあるこの国で、全く別次元の不安
も広がりつつあるようです。

 

特に40~50代という最も脂が乗り切った、そして一番仕事ができる
と言われている年代のビジネスマンの間にその不安が広がっているよう
です。

 

「(これから先の)道が見えない…」

 

自分の進む道が見えなくなり、不安を募らせる社会人が増えているよう
なのです。

 

「物価は上がっても、賃金は上がらない」

 

そんなレベルの不安ではないのです。

 

「定年までこの会社にいることができるのか…」

 

「このまま(この会社にいて)いいのだろうか…」

 

会社という組織の中では、どうしてもポジション争い(出世競争)のよ
うなものから逃げることはできないのは理解ができます。

 

40~50代というのは、その争いの結果が見えてくる時期でもありま
す。

 

だからこそ、自分の将来にも不安を感じるのかもしれませんね。

 

そして、この頃になるともう一つの不安も頭に過ぎり始めます。

 

それは、「定年後の不安」です。

 

一昔前の「定年」は、職場で花束をもらって、

 

会社が手配した車で長年勤めた上げた会社を後にする…

 

いわば卒業式のようなものでした。

 

 

画像素材:PIXTA
「定年」はこんな微笑ましいものではなくなってしまいました

「雇用延長」なんて(罪な)言葉は無くした方がいいのかも…

 

 

ただ、近年その卒業の形が大きく変わってしまったのです。

 

「雇用延長」のような制度が無理やりできてしまったからなのですが…

 

定年後、雇用延長で会社に残っても、役職は外れ、給料も信じられない
程ガクッと落ちてしまう。

 

(年金制度改革の為の)法改正で、雇用延長という言葉ができてから
もう10年以上が経ちました。

 

この10年余りでビジネスマン(当然女性も含めて)は、会社でどんな
風景を見てきたのでしょうか。

 

ある意味、(先輩たちの)その姿は残酷なものだったのかもしれません。

 

『いつかは自分の身にも降りかかること…(かも)』

 

定年後の厳しい処遇を見て、会社に対する想いも、自分の人生観も大き
く変わってしまったのかもしれませんね。

 

ビジネスマンの見えない不安は、とても複雑な形をしているようです。

 

そこに老いていく親の姿も目に入って来るのですから、この不安の形は
言葉には言い表せない形になっています。

 

バブル崩壊による「失われた30年」と「超高齢化」の影響が、複雑に
ミックスされた末に生まれたこの不安、どう解決すればいいのでしょう
か…

 

(複雑な想いで)卒業した先輩たちはどのように解決したのでしょうか。

 

 

俯瞰できるか

 

 

最近、あまり耳にしなくなりましたが、一時期「VUCA」という言葉が
流行りましたね。

 

多様性の時代とか不確実性(VUCA)の時代ともいわれているこの時代
にどのような道を選択するのか?

 

なんてことが言われていました。

 

この言葉が流行っていた頃より、今の方が遥かに混沌としていますね
将来の不安を抱えながら、深い霧の中を歩いているような気がします

 

 

今の方が、その時よりも、もっと不確実性は高まっているようです。

 

おまけに、気候変動の影響で自然災害も毎年のように襲ってきます。

 

そんな時代の対応策は、何と言っても、

 

「先のことを考える(考えて対応策を考えておく)こと」

 

だと、筆者は思います。

 

以前の記事で、日本を代表する商社である伊藤忠商事の社長や中国大使
を歴任された丹羽宇一郎さんの言葉をご紹介したことがありました。

 

「50年先のことを考え、50年先に備える為に戦略を立てる」

 

そんなに長い未来を予測することは難しいことですが、5~10年先く
らいなら誰でもが予測ができそうです。

 

ようするに、先が見えない時は、先のことを予測して対応を考えるしか
ないということになるでしょうか。

 

当然のごとく、最悪の事も想定して…

 

誰かに自分の進むべき道を教えてもらうよりは、

 

自分で時間をかけてでも、先のことを予測して、

 

自分の進むべき道を考えてみる。

 

それもその道は、一つではないかもしれません。

 

選択肢は、一つとは限らないのです。

 

 

以前の記事でもご紹介した筆者の下手くそな絵です
虫の目では近くしか見えませんが、鳥になって大空に舞い上がれば
山の向こうに何があるのかがハッキリとわかります

 

 

それも時間をかけてもいいのです

 

人生が長くなったのだから、人生を考えることも、時間をかけられるよ
うになりました。

 

40~50代で進むべき道を悩むことは、ある意味意義のあることかも
しれないのです。

 

人生100年時代なのですから、ちょうど中間点(折り返し)です。

 

60歳を過ぎて…雇用延長を終えて65歳で考えるより、長い時間をか
けて考えることができます。

 

なにせ、すぐに答えが出る課題ではないのですから…

 

 

安直よりも真剣に時間をかけて

 

 

高度経済成長期、多くの若者が地方から都会を目指しました。

 

ようするに、多くの若者が田舎(地方)を捨てたわけです。

 

その結果、都会は繁栄しましたが、地方は大きく衰退してしまいました。

 

国の「地方創生」の取り組みも全く効果がなく、地方は衰退していくば
かりです。

 

今度は、格差と貧困の広がりに嫌気がさした若者が、国を捨てて海外を
目指し始めました。

 

この国では給料が安く、生きていくのが難しい…(汲々として)生きる
のは希望が湧かないと、国を捨てて外国に行こうとする若者が急増して
います。

 

今頃になって、経営者たちは賃上げの大合唱ですが…

 

遅過ぎますよね。(笑)

 

バブルを境に、政治家も経営者も育っていないのかもしれませんね。

 

 

「カネ」より「ヒト」を大事にする会社・社会にならないとこの国に
明るい道は見えてこないと思うのは筆者だけでしょうか?
金まみれの政治家は視点を変えてみるべきでは…

 

 

「カネ」ばかりで「ヒト」を育てない組織や国は廃れるということでし
ょうか。

 

企業は好業績と聞きますが、そこに働く人たちは幸せになったのでしょ
うか…

 

答えはNOだと思います。
(あくまでも筆者の感想です)

 

だから、多くのビジネスパーソンが「道が見えない」と感じるのです。

 

そして、国もそうです。

 

国民がこの国に魅力が持てない…

 

地方が捨てられ、今度は国が(国民に)捨てられる。

 

このままではこの国は、「政治家」と「官僚・役人」と「一部の裕福な
経営者」と「生活保護受給者」だけの国になってしまわないかと、本当
に心配になります。

 

この国の政治家や経営者が先を見ていないことに、(この国がこうなっ
ている)大きな要因がありそうです。

 

ただ、安直に全てを捨てるのではなく、

 

時間をかけて、将来を予測して、

 

一つではなく、複数の選択肢を準備する

 

そんなことに時間をかける人が、最後には勝ち組になるのではないかと
筆者は考えています。

 

現状を悲観するのではなく、将来を俯瞰して、自分の道を切り開いてい
く。

 

そんな中年(40~50代だけでなく、60代も含めて)が増えれば、
この国もきっと良い方向に向かうのではないかと感じています。

 

新年早々重苦しくなるようなことが続きましたが、2024年は新しい
道を見つけられるよう筆者も頑張ってみたいと思います。

 

本年も「人生100年時代をどう生きるのか」というテーマに向き合っ
てみたいと考えておりますので、また一年お付き合い願えますと嬉しい
限りです。

 

今年1年が読者の皆様にとって良い年になりますよう、祈念しておりま
す。

 

 

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。