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高齢者見習い

2024年07月27日
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ネットの記事で変わった活字を目にしました。

 

その名は「高齢者見習い」…

 

50代になったら、年金受給者として生きる高齢者としての心構えを学
んでおく必要があるとのこと…

 

ふぅ~ん、そうなのか…

 

年金のことや老後の生活費についてしっかり学んでおかなければならな
いということなんですかね…

 

ただ50代では少し遅いような気もします。

 

筆者は、親が高齢者になる少し前までにはいろいろなことを考えておく
必要があると思っているのですが…

 

今回の記事は、この「高齢者見習い」の皆さん向けに筆者から年金や
老後の資金以外の重要なことについて少しお話をさせて頂きたいと思
います。

 

 

「高齢者見習い」ってどんなものか分からず興味を持ちました
この花も何の花か分からなかったのですが…
(人参の花なのだそうです 知りませんでした(笑))

 

 

退職金

 

 

老後の資金として重要なモノの中に退職金があります。

 

ただ、企業の退職金も以前と比較すると、ドンドン目減りしているよう
です。

 

21世紀になってから、この約20年で1,000万円近くも減少してい
ると聞くと少し驚かされます。

 

この退職金、別名が退職慰労金とも言われているとおり、長く勤めれば
勤めるほどたくさんのお金を退職時に頂くことができました。

 

まさに年功賃金とセットのような形だったのです。

 

筆者も60歳で定年退職した際には、たくさんの退職金を頂きました。

 

自分でも40年近くも(同じ会社で)よく働いたもんだと感心してい
ます(笑)

 

退職金は、長く働いたことへの報奨金という意味合いがありますが、実
質は(退職することにより)収入が無くなり、年金生活を始める人への
老後の資金という性格が大きかったのです。

 

ところがバブル崩壊以降、会社の社員に対する考え方が大きく方向転換
します。

 

同じ釜の飯を食う社員を大事にするという企業の考え方は大きく変わっ
てしまったのです。

 

長く働くことより、どれだけ成果を上げたかが大事になってしまったの
です。

 

賛否両論の多い成果主義が、その要因かもしれませんね。

 

 

 

以前の記事でもご紹介した年功賃金と年収の関係図です
雇用延長や退職年金の前に「退職金」が存在しています
生涯収入という観点では大きなインパクトがありますが、それが減少し
ているのです

 

 

ようするに退職金の金額を決める仕組みそのものが大きく変わってしま
ったわけです。

 

今迄は現役時代の成果に関係なく勤続年数で退職金が決まっていたので
すが、

 

これからは勤続年数ではなく、会社への貢献度に合わせて決まる仕組み
へと変更する企業が増えたということになるのでしょうか。

 

確かに電車に乗って、車内の広告を見ると転職市場の広告が目立ちます。

 

一つの会社に長く勤める時代は終わりを告げているのかもしれませんね。

 

ただ、その結果で、

 

多くの退職を迎える方々の退職金が減少しているのです。

 

筆者は少し考え込んでしまいました。

 

長く一つの会社に勤めて年功賃金と退職金をもらった場合

 

と、

 

転職を繰り返し、年収UPを繰り返す場合

 

とでは、どちらが生涯年収(収入)は多くなるのでしょうか?

 

確かにケースバイケースと言えそうですが、間違いなく後者の方がリス
クはかなり大きいと感じてしまうのは筆者だけでしょうか?

 

その結果で、老後の備えとしての退職金が減った影響は小さくないのか
も…

 

一昔前は、たくさんの退職金とそれなりの年金がもらえました。

 

そのお陰で、老後の不安を抱える人は少なかったのです。

 

失われた30年で、この国で働く人々の賃金は停滞してしまいました。

 

会社からもらう賃金が減ったり、伸びなければ、もらえる年金も伸びま
せん。

 

少ない退職金と年金で老後へと突入することになってしまったのです。

 

 

画像素材:PIXTA  花束より嬉しいのは高額な退職金かも…

 

 

次は住宅

 

 

実は、こんな話をしている筆者も「高齢者見習い」です(笑)

 

今年で64歳…

 

高齢者と呼ばれるようになるのはもうすぐですが、実は特例措置で厚生
年金を今年から頂けるようになりました。

 

40年近くも勤めた会社は定年退職しましたが、退職後も仕事は続けて
います。

 

年収は大幅にダウンしましたが、まだまだ働いているということもあり、
収入はあります。

 

そして家のローン等の借金は、定年と同時に終わっている為、出金は生
活費のみです。

 

あれほど湯水のごとくお金を使っていた子供達も全員が社会人になり、
お金を使うことが殆どありません。

 

お陰で、僅かな収入でも、以前の生活レベルを下げずに済んでいます。

 

頂き始めた年金もほぼ全額貯金に回っています。

 

なぜ、筆者が生活水準を保ちながら生活ができるのかというと、

 

1 僅かながらも働いて生活費を賄っていること

 

2 持家である為、住居の賃貸料はかからないこと

 

3 子供たちが社会人となって、お金がかからないこと

 

ポイントは、働くことだけでなく、2の自宅は持ち家かとどうかいうこ
とだと思っています。

 

 

筆者の住む街も街開きから30年を超え、老朽化も進んでいます
高齢化対応で、2階建てから平屋へ建て直す家が続出しています
でも、古くても(家賃が無い)家があるかないかでは大違いなのです

 

 

先日長年お世話になっている会社経営者(60代)の方から相談を受け
ました。

 

今住んでいるマンション近くに新しい(電車の)路線が開通して地価が
上昇し、自宅の価値が急騰しているとのこと。

 

売却して利益を確保しておいた方がいいのだろうかと悩んでおられたの
です。

 

筆者からのアドバイスは、

 

「儲かるなら売却は問題ないが、もう老後のことを考えておいた方がよ
いと思いますよ」

 

と伝えました。

 

「売却するなら、次も賃貸ではなく持家の方がいいですよ…」

 

老後がどうなるかわかりません。

 

年金(受給金額)がこの先どうなるのかもわかりません。

 

住むところはとても重要だとご説明をしました。

 

老後生活での(住居の)賃貸料の影響は大きいのです。

 

(目減りしていく可能性が高い)年金でやりくりするのは厳しいかも
しれないのです。

 

それこそ、生活水準を落さなければならない事態を招きかねません。

 

持家であれば、生活費だけでいいのです。

 

 

市役所展望台から街を臨む 盆地に形成された街は、盆地の底は田畑、
丘陵地の上にはニュータウンが広がります
(市役所は駅前の旧市街地なので一見田舎町ですが…)

ですから旧市街地は田舎町、ニュータウンは都会、田舎と都会が混在
する不思議な街です

 

 

医療費

 

 

いつまでも元気でいられると考えるのは幻想かもしれません。

 

歳を重ねれば、身体も悪くなっていきます。

 

そこで気になるのが医療費です。

 

持病も含めてどれくらい医療費がかかるのか想定しておくことも大事な
ことです。

 

持病があれば、ある程度わかるのですが、難しい面もあります。

 

以前に記事でもご紹介しましたが、遺伝による病気の罹患率は25%で
す。

 

但し、心臓病だけは90%と高い確率があることも知っておきたいもの
です。

 

 

左下の※マークの部分をよく見てください
遺伝的要素の高い疾患もあるのです

 

 

 

癌も2人に1人は罹る病気だというのは誰もが知っている事実です。

 

そんな中で過去の疾病や持病のことも含めて想定しておくことは不可能
なことではありません。

 

下のグラフは過去の記事でもご紹介したことのある年齢別の医療費の推
移です。

 

 

少し古いデータですが、参考(目安)にはなりそうです
後期高齢者になれば「高齢者見習い」の2倍の医療費がかかるのです

 

 

あくまでも参考値ですが、倍率を今の医療費にかけてみれば概算は出せ
そうです。

 

気になる場合、医療保険という手もありますが、高齢でも手厚い保障の
あるモノは高額で、本当にいいモノかは吟味が必要です。

 

子供が巣立っていれば生命保険の重要性は下がりますので、医療保険に
切り替えてもいいのかもしれませんね。

 

このように「高齢者見習い」としての知識は多岐に亘りそうです。

 

ただ年金や老後の生活費についての知識だけでは不十分です。

 

この世は情報社会、その気になればいろいろな知識はどんな形でも手に
入ります。

 

大事なことは「知ろう」という努力と気持ちです。

 

「知る」という意味では、このブログも何らかの役に立つのかもしれま
せんが…

 

 

今回の記事は、新聞記事に載っていた「高齢者見習い」という言葉につ
いて考えてみました。

 

 

今回の記事も最期までお付き合い頂き、感謝申し上げます。