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サードプレイス

2024年10月12日
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雲行きが怪しくなってきた?

 

 

先日、朝ネットニュースを見ていると、素通りできそうにもない記事に
目が留まりました。

 

「韓国年金、30年後に「枯渇」危機 見誤った超少子化」
(2024.9.29 朝日新聞デジタル)

 

こんな気になる見出しで、お隣の国のピンチが報じられていました。

 

出生率が大きく1.0を下回っている韓国…

 

行き過ぎた少子高齢化が生み出す難題について、厳しい内容が綴られて
いたのです。

 

記事をまとめた担当者の方も、

 

「韓国の事例は日本にとっても(決して)対岸の火事ではない」

 

と、危機感を顕わにしていました。

 

(17年後の)2041年には、年金財政が赤字に転落、

 

(31年後の)2055年には、積立金が枯渇するのだそうです。

 

日本も国難ともいえる少子高齢化の対策を見誤れば、間違いなくお隣り
の国と同じ状態に陥るのは火を見るよりも明らかな状態といえます。

 

 

年金手帳を持っているから安心…ではなくなる日がくるかもしれない…

 

 

かといいながら、

 

すぐに子供の数が増えて、社会保障費を支える現役世代が増えるわけで
はありません。

 

残念ながら “魔法のランプ” も “打出の小槌” も存在していません。

 

冷静に考えてみても、高齢期に入った(元気な)方々に、

 

できる限り、

 

「(社会に支えられる人間ではなく)支える人間」

 

の側(サイド)に、いてもらうことしかないのです。

 

働いて社会保障費を支える側にいてもらう…

 

元気な高齢者で、元気がなくなった高齢者を支えてもらう…

 

そうなるように、

 

高齢期になっても、「生き甲斐」と「遣り甲斐」を持って、

 

働くことができる社会を構築するしか手段はなさそうです。

 

子供たちの数が増えて、この国が再び元気を取り戻すようになるまでは、
高齢期の方々に(健康を維持しながら)頑張ってもらうしかないのです。

 

そんな社会になれば、希望の光も見えてきます。

 

高度経済成長期の時代、日本はアジアの国々にとって希望の光でもあり、
目標でもありました。

 

そのアジアの国々も、前述の韓国を始め、中国も含めて急速な高齢化と
人口減少に悩み始めました。

 

再びこの国(日本)がアジアの手本となることができるのです。

 

高齢者に活躍の場を提供することは、それほどインパクトが大きいこと
だと筆者は考えています。

 

 

以前の記事でも度々ご紹介してきた国際統計数値です(少し古いですが)
最新の数値では、韓国が日本を追い抜く可能性がありそうです
中国は高齢化率は日本のように高くはありませんが、人口が多いため
高齢者人口(数)は日本の比較ではありません とても深刻な状態です

 

 

興味深い取り組み

 

 

先日、「100歳でも活躍できる社会を考える」と題した取り組み発表会
の場に足を運んでみました。

 

東京日本橋にある、たくさんの国立大学のブランチが入るビルの中にある
セミナールームでその興味深い取り組みの発表会は行われていました。

 

集まったプロジェクトのメンバーの皆さんが、4つのテーマについて今ま
で検討してきた取り組み成果について発表していたのです。

 

高齢期の方々を含めて、誰もが自己実現できる社会を目指して検討を続け
てきたプロジェクトメンバーの発表を聞きながら、筆者はある言葉に興味
を持ちました。

 

「サードプレイス」

 

このサードプレイス、米国の社会学者であるレイ・オルデンバーグ氏が、
自身の著書の中で提唱していたもののようです。

 

自宅や職場とは別に存在する “居心地のいい居場所” のことを指して
います。

 

以前の記事でご紹介した「居場所」と共通点があるような気がしました。

 

 

以前の記事でもご紹介した「居場所」に関する図です
(詳細は関連する3つの記事をご参照ください)
「居場所」は地域社会の中で、とても重要なポジションにあります

 

 

 

ストレス社会やコロナ禍で注目されたようですが、高齢期の方々にとっ
てこんなサードプレイスのような場所があれば、活躍の場を見つけるこ
とができるかもしれませんね。

 

自分に合った(遣り甲斐のある)仕事を見つけることができる場

 

なんでも相談ができる場

 

スキルや知識といったリスキリングの範疇を超えて、一旦失いかけてい
視点や気概といった特別な能力を取り戻せる学習の場

 

そして、高齢期にはチョッピリ気になる健康をチェックできる場

 

等々

 

そんなサードプレイスがあればいいなと筆者も思いました。

 

元気が少しなくなってしまった高齢期の皆さんは、施設に入ったり、介
護のサービスを受けたりできるのですが、元気な高齢期の皆さんは放置
されているのです。

 

そうではなくて、元気な高齢者の皆さんがもっと社会に貢献できるサー
ビスが必要なのだと筆者は考えています。

 

食品から製薬、建設や不動産迄様々な大手企業の皆さんがプロジェクト
を通してこんなことまで考える時代になりました。

 

多くの経営者がこの国の社会に対して閉塞感のようなものを感じている
のかもしれませんね。

 

この取り組み、筆者も引き続き注目していきたいと考えています。

 

 

 

画像素材:フォトサリュ
大企業でも少子高齢化の影響に対する危機感が高まっています 
大都市東京にも2025年問題の暗い影が迫っているのです

 

 

50年先、100年先

 

 

与党の新しい総裁が決まりました。

 

総裁選挙の中、いろんな政策が飛び交いましたが、若手を中心に国民か
らは厳しい言葉が政治家に対して浴びせられています。

 

「(この国では)我々若い世代には希望の光が見えない」

 

いろいろな課題に対して、政策を考えるのは悪いことではありません。

 

しかし、政治家の口から、

 

10年後、30年後、50年後、そして100年後にこの国をどんな国
にしていくのか

 

という考えはいまだ誰からも聞くことはできていません。

 

何年かで国のトップの首がすげ変るのでは無理もありませんが…

 

そんな長期を見据えたビジョンの中から(少子)高齢化の対策も考えら
れてもいいのではないかと感じました。

 

どちらにしても、

 

この国の中で溢れかえっている

 

「(元気な)高齢者を(この国の為に)使い倒す

 

くらいの考えを持った人物が現れることを願うばかりです。

 

きっと、高齢期の皆さんも、きっと喜んで協力してくれると思うのです
が…

 

 

今回の記事は、最近参加したある取り組みについてまとめてみました。

 

 

 

今回の記事も最後までお付き合い頂き、感謝申し上げます。