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あぁ~やっぱり男は短命か

2024年10月19日
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ドラえもんといえば、日本人だけでなく世界の漫画好きに愛される人気
者です。

 

そのドラえもんに不幸が…

 

とはいっても、ドラえもんは漫画のキャラクターで人間ではありません。

 

不幸とは、ドラえもんと共に有名な(ドラえもん役の)声優の訃報のこ
とでした。

 

ドラえもんの声といえば、大山のぶ代さんと誰もが知っています。

 

声優という職業をメジャーにした立役者の一人でもある大山のぶ代さん
が亡くなったのです。

 

90歳だったそうです。

 

哀しいことながら、女性の平均寿命を超えて大往生といえます。

 

 

風になびくススキが綺麗な季節になりましたね…

 

 

でも、やっぱり女性は長生きですね。

 

それに比べると、男性はやっぱり短命なのではないかと感じてしまいま
した。

 

先日記事でもご紹介した漫画家の鳥山明さん始め、今年亡くなった著名
な男性はその多くが60代や70代でした。

 

そして、名優 西田敏行さんの急逝にはとてもショックを受けました。

 

76歳で、男性の平均寿命にはまだまだ届いてはいません。

 

どうも男性と女性とでは何か大きな違いがありそうです。

 

平均寿命一つとっても、男性と女性では6年以上も違うのです。

 

実際には6年以上も違うような気がしてなりません。

 

驚くべきことに、その平均寿命の男女差は年々拡大しつつあるそうです。

 

どうして男性と女性とではこんなに違うのでしょうか?

 

筆者が見てきた高齢者施設でも、

 

地域の高齢者の集まりでも、

 

圧倒的に(元気な)女性が多く、男性はとても少ないのです。

 

確かに元気な男性もいるにはいるのですが…

 

 

以前の記事でもご紹介したことのある平均寿命の男女差です
少し古いデータですが、男女差の間隔が広がりつつあります

 

 

生物学的には当たり前

 

 

この男女の寿命の違いは、生物学的にはキチンと説明ができるそうです。

 

一つ目はホルモンの影響です。

 

女性ホルモンの中には、血圧を下げたり悪玉コレステロールを抑えたり
する機能があるようです。

 

ですから、女性は男性のように脳梗塞や心筋梗塞といった血管障害によ
る疾患が少なくて、結果として長生きができるそうなのです。

 

日本人の死因ランキングの1位は癌ですが、2位(心疾患)と4位(脳
疾患)に血管障害による疾患がランクインしています。

 

この事実だけでも男性が(女性に比べて)短命であることがわかります。

 

筆者も心臓疾患を持っていますが、わざわざ悪玉コレステロール値を抑
える薬を医者からもらって服用しています。

 

(女性が)羨ましい限りです。

 

確かに手術の為に入院していた循環器系の病棟は、男性患者ばかりでし
た(笑)

 

男性と女性とでは罹りやすい病気の種類が違うということになります。

 

二つ目も当たり前といえば当たり前です。

 

身体の大きさが違うことが寿命にも関係しているのです。

 

女性の方が男性に比べて体が小さい分、基礎代謝が少なくて済みます。

 

生きていく為に必要とするエネルギーが少なくて済む方が、温度差等の
生活環境変化に順応しやすいのだそうです。

 

でも、女性でも体の大きい人はいるのですが…

 

 

日中は半袖でも過ごせるというのに朝晩は寒いくらいです
朝部屋の窓を開けると新鮮な空気と金木犀の花の香りが入ってきます
これからドンドンとその香りが濃くなっていきます
足早に秋がやってきました  

写真は自宅玄関脇にある金木犀の花です

 

 

他にも大きな要因が

 

 

でも、こんな生物学的な要因以外にも理由がありそうな気がします。

 

筆者が地元の高齢者の皆さんの活性化活動をお手伝いしていた時にも感
じていたことなのですが…

 

女性の方が、集団生活に向いているのです。

 

女性はとにかく仲良しで集団をつくり、いつも一緒に行動します。

 

「孤独が好きだ」なんていう女性はとても少ないのです。

 

それに比べると、男性は違います。

 

仲良しで集まることがなく、いつも独りで行動することが多いのです。
(確かに例外はいますが…)

 

この孤独が、男性の短命に関係しているかもしれないのです。

 

 

画像素材:Jim Mayes
少し老いても美しい期間があるはずなのですが…

 

 

独身男性は短命

 

 

以前の記事で、男性の4人に1人が生涯独身だということをご紹介した
ことがありました。

 

この数字がこの国の少子化の要因にもなっていることは確かなのですが、

 

実はこの数字が更に進んでいることが国の統計数値(推定)を見るとハ
ッキリわかります。

 

この国の高齢化率がピークに差し掛かる2040年頃には、男性の3人
に1人が生涯独身になるという想定(数値)があるそうです。

 

これでは少子化を食い止めるどころではなさそうです。

 

国は少子化を食い止める為に、若者の所得改善や非正規の是正等にこれ
から取り組むことになるのですが、少子高齢化という観点からみると違
う問題も浮き彫りになってきます。

 

その問題とは、独身男性の短命化です。

 

とても恐ろしい数値があります。

 

日本人男性の平均寿命は、最新データ(2024年)で81歳でした。
(正確には81.09歳)

 

ただ、独身男性に限ってみると、それが67歳(厚生労働省統計数値)と
いうから驚きです。

 

これから70歳までは働ける時代になるというのに…です。

 

そうでなくても、高齢社会を支える現役世代が痩せ細っていく現状から
更に厳しい状況に陥る可能性が高いのです。

 

生産に貢献できる人口が減少するだけではなく、この社会を支える担い
手の数が減るのです。

 

もっと冷静に考えると、60歳半ばで「ピンピンコロリ」で死ぬわけで
はありません。

 

 

これも少し古いデータですが、平均寿命と健康寿命の関係図です
67歳が寿命となると健康寿命はいくつになるのでしょうか
単純に9歳を引くと独身男性は60前から厳しい状況になるのかも…

 

 

健康寿命がそれよりマイナスだと考えると、(社会保障で)支えないとい
けない方々の数字が増えることになるわけです。

 

それも、まだ年金をもらえる前ですので、個人的にも厳しい状況に追い込
まれるのです。

 

それが男性の3分の1で起きた時、社会に与えるインパクトはどれほど
のものになるのでしょうか…

 

この生涯独身男性の平均寿命が短い理由はいったい何でしょうか?

 

不安定な食生活による生活習慣病が要因でしょうか…

 

孤独による精神的なストレスが問題なのでしょうか…

 

いろいろな理由は考えられますが、放置できない問題になっていきそう
です。

 

 

将来の希望はあるのか

 

 

衆議院が解散して、総選挙が行われます。

 

とある政党の選挙ポスターにこうありました。

 

「希望の未来は、実現できる」

 

今、この言葉が心に響く国民はどれほどいるのでしょうか。

 

とても疑問に感じます。

 

今のこの国の現状を考えると、仕方がないのかもしれません。

 

筆者が高齢者施設の施設長として勉強をしていた時、若い(独身)男性
職員がこのように話しをしていたことを今でも覚えています。

 

 

施設のあった北海道はとても素晴らしい環境でしたが、働く人の生活は
楽なものではありませんでした
政治家の言う「地方創生」はどのように実現するのでしょうか?
具体策は国民の目には見えてはきません

 

 

「こんな給料では所帯は持てそうにありません…」

 

「結婚は諦めてます(笑)」

 

彼は笑っていましたが、筆者は笑うこと等できそうにありませんでした。

 

この国に蔓延してしまった非正規や不安定な働き方では、最低賃金で働
くしかないのです。

 

最低賃金が1500円になろうと、さほど効果はありません。

 

多少、生活レベルが改善するくらいです。

 

夢を見ることすらできないのです…

 

最低賃金を論議するより非正規をはじめとする不安定な働き方を全廃す
べきだと筆者は考えています。

 

そうすれば、結婚できる人は確実に増えると思います。

 

安定した生活ができて、将来に不安がなければ子供をもうけようと思う
かもしれません。

 

希望があればもっと良いことも起こりそうです…

 

希望を持った中間層がこの国の中に増えていけば、生涯独身男性が減り
ます。

 

生涯独身男性が減れば、少子化が改善する方向に向かうはずです。

 

そして、生涯独身男性が長生きできれば、社会の担い手が減っていくペ
ースを遅らせることができるかもしれないのです。

 

多くの男性が短命にならない社会にする為に、今何をすべきか真剣に考
える時になっているような気がしました。

 

今回の記事は、この国の社会を支える男性の寿命について考えてみまし
た。

 

大山のぶ代さんのように、多くの日本の男性が90歳まで元気に生きる
ことができるようになったら…

 

健康寿命を飛躍的に伸ばすことができるようになったら…

 

70歳を超えても(生き甲斐を持って)元気に働ける社会になったら…

 

それも最低賃金ではなく、成果に見合った報酬がもらえて年金だけに頼
る必要がなくなったら…

 

高齢者が社会に貢献できるようになったら…

 

この国の社会は、どんな社会になっているでしょうか?

 

そこには、「希望」が座っているかもしれませんね…

 

 

今回の記事も最後までお付き合い頂き、感謝申し上げます。