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運を呼び込めるか…

2025年01月04日
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2025年の幕開けです。

 

読者の皆様、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

このブログも足掛け8年目に入ります。

 

筆者も正直こんなに長く続けられるとは思ってはいませんでした。

 

YouTubeやTikTokのように面白い動画を見ることはできませんが、

 

真面目に、

 

そして真摯に、

 

人生100年をどう生きていくのかをこれからも読者の皆様と共に考え
ていきたいと思っています。

 

今年は、昨年のような大きな災害が起きないことを願うばかりです。

 

 

筆者は毎年、初日の出を自宅の2階の窓から見ています
読者の皆様は、新年のスタートをどのようにお過ごしでしょうか

 

 

2025年問題

 

 

今年2025年は、筆者にとって、とても意味のある年です。

 

大学の高齢社会研究所で勉強を始めた2017年からある意味ターゲット
として位置付けてきました。

 

人口の塊である団塊の世代が、後期高齢者となる節目の年にあたり、この
国にとって大きな転機となるからです。

 

都会を中心に高齢者施設に入れなくなる高齢者が続出して、社会が混乱
することが予想されています。

 

本当に2025年問題が爆発するのでしょうか?

 

それはまだ誰にも予想が付きません。

 

これだけ多くの高齢者が一気に後期高齢者の仲間入りをするのは、世界
でも例を見ないからです。

 

これから5~10年で、この社会がどうなるのかがわかることになるの
です。

 

 

団塊の世代の多くが都会の郊外に暮らしています。
都会周辺の大規模団地が問題の震源地となる可能性が非常に高いのです

 

 

いかに元気な高齢者を増やすのか

 

 

筆者はこの2年間、高齢者住宅に住む高齢者の研究をしてきました。

 

その前には、高齢者施設で施設に住む高齢者も見てきました。

 

施設で生活するにもお金がかかります。

 

年金だけでは施設の生活もままならない状況です。

 

そして、そこで働く職員も薄給という厳しい現状をよく理解することが
できました。

 

異常ともいえる職員の離職率の高さの要因もわかりました。

 

そして、

 

いろいろな(高齢者)施設を見てきましたが、

 

「この人は幸せそうだ!」と思う人にはいまだ会えていません。

 

だからこそ、高齢になったら施設という考えに疑問を持ってもいます。

 

このまま施設に入る高齢者が増え続けたら、この国はどうなるのか…

 

社会保障費の高騰で、国のサポートはこれから更に厳しい状況になって
いきます。

 

これらの結果を見た上での筆者の見解は、

 

「高齢者施設の高齢者を助けてもこの国は救えない」

 

ということだったのです。

 

だからこそ、施設に入らない高齢者の実態を調査する必要があったとい
えます。

 

いかにして、元気な高齢者を増やすのかが大事だと思ったからです。

 

 

北海道の(大規模)施設ではとても良い勉強をさせて頂きました
そして北海道の大自然にも感動させられました

 

 

先行き不透明な保険制度

 

 

2025年度の予算案が閣議決定しました。

 

一般会計総額は115兆円を超え、過去最大となりました。

 

その中で社会保障費は36兆円と、こちらも過去最大です。

 

国家予算の30%以上を社会保障費が占める状態なのです。

 

高齢化による社会保障費の膨張に歯止めがかからず、

 

反対に少子化の為に、現役世代の(社会保障費の)負担増も同じように
歯止めがかからない状況です。

 

そんな厳しい状況からか、昨年(2024年)8月に介護保険制度が改
定されました。

 

主に低所得者が入居している特別養護老人ホーム(以下特養)でも自己
負担が増えることになったのです。

 

これは保険制度の改定で、国の助成金が減らされたことによるものです。

 

年収(年金受給額)によっては、施設での食費が倍増するケースも出て
きました。

 

食品を中心とする物価高騰の煽りを食らって、一般の介護施設でも食費
や管理費の値上がりが続いているという情報も次々に入ってきています。

 

安心だからと選択する介護施設も、値上がりによって簡単に利用できな
くなってきたのです。

 

デイサービスやヘルパーによる在宅介護サービスの利用回数も減らさざ
るをえない状況に陥っているケースも急増しているそうです。

 

高齢になったら施設という考えそのものに限界が近づいているようにも
感じます。

 

これからも、良くなるどころか、反対に条件は悪くなる一方です。

 

少子高齢化の影響で、若い現役世代の社会保障費負担が増え続けている
のですから、ある意味仕方がないのかもしれませんが…

 

こんな状態をしっかり見据えてこそ、自分や自分の親の老後のことを考
えることができるのではないでしょうか。

 

「何とかなる」は幻想です。

 

何とかしないとダメなのです。

 

 

この国は社会問題だらけ…その問題解決には多額のお金がかかるのです
そのツケをを払わされるのが現役世代と考えると、こっちも問題です

 

 

どうすればいいのか

 

 

筆者はこの2年間、高齢者住宅に住む高齢者の皆さんを見て、朧気なが
ら対応策のヒントが掴めたような気がします。。

 

「施設に入らず、住み慣れた自宅で暮らし続けることは可能」

 

だということを…

 

施設に入るにも多額のお金がかかる。

 

お金がかからない特養は順番待ち…

 

運良く入れても、施設内の虐待が一番多いのは特養です。
(もちろん虐待のない施設もあります)

 

施設に入っても安心等ないのかもしれません。

 

高齢者住宅に住む高齢者(主に女性)の皆さんは、家族の協力を得なが
らも、したたかに生きておられます。

 

食べるものにも気を付けて…

 

健康にも配慮して…

 

適度な運動は欠かさず、

 

貯筋に心がけ…

 

ありとあらゆるものに気を付けて、生活をしておられるようです。

 

そこにはたくさんのノウハウが溜まっていますが、それを共有すること
は残念ながらできてはいません。

 

このノウハウを共有できる場所があればいいなと思っています。

 

後は、そこに「運」があれば…

 

 

誰も使わなくなった団地の遊具 人と共に街も高齢化していきます
高齢化対策には、とてもたくさんの費用が掛かるのです
どのように節約して幸せに暮らし続けるのか…
知恵と共に運も重要な要素になるかもしれませんね

 

考え過ぎないことが一番

 

 

そんな高齢者(女性が圧倒的多数)の皆さんを見ながら思うことがあり
ます。

 

皆さん、器が大きいなと…

 

高齢で人生経験豊富ということもありながら、あまり考え過ぎないよう
にしていることがよくわかります。

 

悩まない…(悩んでも仕方ない)

 

運が良ければ長生きできる…

 

施設に入らなくても…(生きていける)

 

いや、施設がどんなところかも知っているからなのかもしれません。

 

デイサービスに通っておられる方も多いのですが、そのサービスに頼り
きってはいないのです。

 

認知症や癌の薬はあります。

 

でも、運の良くなる薬はありません。

 

住み慣れた自宅で、自分らしく生活する覚悟ができている方が運を呼び
込めるのかもしれませんね…

 

 

初夢で見ると縁起がいいといわれる富士山、運も呼び込めれば…

 

 

筆者はこれからは、既存の(高齢者)施設や介護サービスとは違ったサ
ポートを国はもっと考えていく必要があるのではないかと考えています。

 

前述の健康寿命を延ばすノウハウを共有する仕組みづくり…

 

施設に入ることによって自立度が低下するケースもあります。

 

その他大勢の介護予防ではなく、個人の希望や介護度に合わせたサポー
トや自立支援ができる体制を整える方が、元気な高齢者を増やすことが
できると思うからです。

 

自分にあった介護予防や自立度の維持が可能なメニューを選べるような
サービスがあればいいなと考えています。

 

それが以前記事にしてみた「サードプレイス」のような場所であれば…

 

介護サービスが始まってから、多くの施設ができました。

 

最近は、社会福祉法人や医療法人以外の介護事業参入も増え、街中に施
設がたくさんできています。

 

ただ、そこは少し弱ってしまった高齢者の受け皿が殆どです。

 

元気な高齢者の受け皿がもっと必要なのです。

 

元気を維持してもらう為の受け皿、

 

そんなところを増やしていけば、運のよい高齢者が増えるはずです。

 

そんな役割りを自由市場経済に任せていいのか…

 

地域のボランティアのようなものに任せきっていいのか…

 

社会保障費の高騰を真剣に捉えるなら、国や自治体は考え方を変える時
にきていると筆者は考えています。

 

平均寿命を超えて、健康を維持しながら、ピンピンコロリで天国へ…

 

こんな人が増え続けてくれれば、社会保障費の高騰を防げるかもしれま
せん。

 

その為には、どのような仕組みができればいいのか…

 

是非、読者の皆様も一緒に考えて、ご意見をお聞かせください。

 

2025年最初の記事は、元気な高齢者をつくることの重要性について
考えてみました。

 

超高齢化に悩む地域にどんな「サードプレイス」ができればいいのか…

 

そんなことをこれからも考えていきたいと考えています。

 

今回の記事も最後までお付き合い頂き、感謝申し上げます。

 

 

本年もよろしくお願い申し上げます。